【3455】ヘルスケア&メディカル投資法人/株価は上場来高値圏に、パイプライン再拡充でPO待ち。 | なちゅの市川綜合研究所

なちゅの市川綜合研究所

「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

IMG_5018.jpg

【3455】ヘルスケア&メディカル投資法人(東証REIT) NT

現在値 160,200円/1株  P/E 27.3  P/B 1.51 1月分配 7月分配 投資主優待あり

ヘルスケア施設特化型。スポンサーはSHIPヘルスケアHD、三井住友銀行、NECAP。
予想分配金は年2回の合計6,474円配のため、予想分配金利回りは約4.04%となります。

業績を確認していきます。 

■2020年1月期_第10期 営業収益 20.1億円、経常利益 9.4億円 DPU 3,372円

■2020年7月期_第11期 営業収益 20.2億円、経常利益 9.1億円 DPU 3,240円

■2021年1月期_第12期 営業収益 20.5億円、経常利益 9.1億円 DPU 3,226円 

■2021年7月期_第13期 営業収益 20.7億円、経常利益 9.2億円 DPU 3,266円  

□2022年1月期_第14期 営業収益 20.8億円、経常利益 9.1億円 DPU 3,236円 ce 

□2022年7月期_第15期 営業収益 20.8億円、経常利益 9.1億円 DPU 3,236円 ce

 

2021年7月期_第13期の営業収益は、第12期比0.7%増の20.7億円、経常利益は同1.2%増の9.2億円と予算を若干上振れて着地し、分配金についても当初予想の3,236円から3,266円へ30円上振れさせています。トップラインは3月に小田急不動産から取得した「西国分寺/7.2億円、鑑定NOI5.2%」が部分貢献するほか、原価については「鎌倉」の固都税費用化開始があったものの、投資主総会費用一過性費用が剥落するものの、修繕費が想定以下となったため、対予算で上振れました。なお、減価償却費20%相当額の利益超過分配(OPD)を304円分吐き出しています。


進行中の2022年1月期_第14期の見通しは、営業収益が第13期比0.4%増となる20.8億円、経常利益が同1.2%減の9.1億円を其々見込んでおり、分配金については同30円減の3,236円を予想しています。トップラインは3月取得の「西国分寺」の通期貢献により増収する一方、原価については修繕費・減価償却費の増加が見込まれるため、NOIは微減想定です。なお、OPDは5円積み増しの309円分を予定しています。

 

また今回初めて開示された2022年7月期_第15期予算については、営業収益・経常利益ともに第14期比ほぼ変わらずの20.8億円・9.1億円をそれぞれ見込んでおり、分配金については同2円増の3,238円(うちOPDは310円)を予想しています。修繕費の増加が見込まれる一方、第9期の投資口交付費償却の剥落の入れ繰りにより、第14期からほぼ完全に横引きの想定となります。

 

当法人は昨年2月のPOで126億円(@111,442円)を調達し、「シップ千里ビル」「小田原」「新横浜」「新横浜2」「浜川崎」「箕輪」「武尊」「北品川」の8物件、合計227億円を取得しています。この大型POでパイプラインが削られてしまいましたが、足許水準で250億円まで復元させています。現状、「東大阪(94室)」「札幌(72室)」「花小金井(66室)」「神戸伊川谷(80室)」などが名有り物件となっており、前回と同規模のPOが可能なレベルまで玉が積み上がってきました。そのため、中長期的な目標である資産規模1,000億円が視野に入りつつある状況です(現状は670億円)。

 

ただ財務面については、LTVを50%近傍でコントロールしてきたものの、「西国分寺」取得後で48.1%となり、50%までの取得余力はおよそ20億円となります。上場来高値圏にある足許の株価と、1.32倍水準のP/NAVやパイプラインの溜まり具合を考慮すれば、3rd_POを実施するにあたって絶好の状態が整っている印象です。

 

*参考記事① 2021-06-04 141,900円 NT

【3455】ヘルスケア&メディカル投資法人/220億円までパイプライン再拡充、外部成長が視野。

 

*参考記事② 2020-11-24 126,100円 NT

【3455】ヘルスケア&メディカル投資法人/パイプラインの積み上がり順調で、PO期待が高まる

 

*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。

 

にほんブログ村 株ブログ 株主優待へ にほんブログ村 株ブログ IPO・新規公開株へ にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ