【3455】ヘルスケア&メディカル投資法人(東証REIT) NT
現在値 141,900円/1株 P/E 24.2 P/B 1.33 1月分配 7月分配 投資主優待あり
ヘルスケア施設特化型。スポンサーはSHIPヘルスケアHD、三井住友銀行、NECAP。
予想分配金は年2回の合計6,472円配のため、予想分配金利回りは約4.56%となります。
業績を確認していきます。
■2019年7月期_第9期 営業収益 20.0億円、経常利益 10.4億円 DPU 3,643円
■2020年1月期_第10期 営業収益 20.1億円、経常利益 9.4億円 DPU 3,372円
■2020年7月期_第11期 営業収益 20.2億円、経常利益 9.1億円 DPU 3,240円
■2021年1月期_第12期 営業収益 20.5億円、経常利益 9.1億円 DPU 3,226円
□2021年7月期_第13期 営業収益 20.7億円、経常利益 9.1億円 DPU 3,236円 ce(3/16)
□2022年1月期_第14期 営業収益 20.8億円、経常利益 9.1億円 DPU 3,236円 ce(3/16)
2021年1月期_第12期の営業収益は、第11期比1.7%増の20.5億円、経常利益は同0.9%減の9.1億円と予算を若干上振れて着地し、分配金についても当初予想の3,105円から3,226円へ21円上振れさせています。トップラインについては第10期に期中取得した「鎌倉」がフル寄与するため増収となったほか、原価についても昨年10月実施の投資主総会関連費用といった一過性の費用増があったものの、修繕費の減少やER再取得費の減少が寄与したほか、減価償却費の増加による20%相当額の利益超過分配(OPD)も増加し、利益分配・超過分配ともに予算比増配となっています。
進行期である2021年7月期_第13期の予算については、営業収益が第11期比0.7%増となる20.7億円、経常利益が同0.2%増の9.1億円をそれぞれ見込んでおり、分配金については同26円増の3,236円を予想しています。トップラインについては第11期の3月に小田急不動産より期中取得した「西国分寺/7.2億円、鑑定NOI5.2%」が部分貢献するため増収とする一方、原価については投資主総会費用一過性費用が剥落するものの、「鎌倉」の固都税費用化開始や修繕費・減価償却費の増加が見込まれるため、NOIとしてはあまり残らない想定です。なお、資本払戻しとなる減価償却費20%相当額のOPDについては3,236円のうち304円分となり、ほぼ横ばいとなります。
また今回初めて開示された2022年1月期_第14期予算については、営業収益・経常利益ともに第13期比ほぼ変わらずの20.8億円・9.1億円をそれぞれ見込んでおり、分配金については同変わらずの3,236円(うちOPDは309円)を予想しています。第13期取得の「西国分寺」が通期寄与するものの、物件が小規模であるため、第13期と完全に横引きの想定となります。
当法人は昨年2月のPOで126億円(@111,442円)を調達し、「シップ千里ビル」「小田原」「新横浜」「新横浜2」「浜川崎」「箕輪」「武尊」「北品川」の8物件、合計227億円を取得しています。この大型POによりパイプラインが100億円まで減少してしまいましたが、足許水準で220億円まで復元させており、中長期的な目標である資産規模1,000億円が視野に入りつつあります(現状は663億円)。
ただ財務面については、LTVを50%近傍でコントロールしてきたものの、「西国分寺」の期中取得を考慮後で48.2%となり、50%までの取得余力はおよそ20億円程度に減ってしまっていることから、高値更新を続ける足許の株価と1.19倍水準のP/NAVを考慮すれば、引き続き3rd_POへの期待が高まっている状況と言えます。
*参考記事① 2020-11-24 126,100円 NT
【3455】ヘルスケア&メディカル投資法人/パイプラインの積み上がり順調で、PO期待が高まる
*参考記事② 2020-06-02 124,900円 NT
【3455】ヘルスケア&メディカル投資法人/株価はNAV回復で、パイプライン積み増しが待たれる。
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