【3140】BURNO (東証JQG) OP
現在値 879円/100株 P/E 24.2 P/B 2.76 6月配当株主優待
インテリア雑貨や旅行用品等の企画、卸・小売り。RIZAPグループ傘下。
配当は6月一括の4円配当のため、配当利回りは0.46%となります。
イデアインターナショナルは株主優待制度を導入しており、単元株以上を保有する6月末の株主に対して、9,000円分のグループ商品を進呈しておりますので、配当優待利回りは約10.69%となります。
業績を確認していきます。
■2018年6月期 売上高 90.1億円 営業利益 4.1億円 EPS 20.9円
■2019年6月期 売上高 151億円 営業利益 6.2億円 EPS 11.7円
■2020年6月期 売上高 152億円 営業利益 7.4億円 EPS 13.2円
■2021年6月期 売上高 167億円 営業利益 12.1億円 EPS 33.6円
■2022年6月期 売上高 170億円 営業利益 12.2億円 EPS 36.2円 ce
□2021年12月中 売上高 84.0億円 営業利益 6.0億円 EPS 18.1円 四e
2021年6月期の売上高は前期比9.9%増の167億円、営業利益は同63.2%増の12.1億円となり、対前期・対予算ともに大幅な増収増益となりました。主力の製造卸売事業においては、新型肺炎禍で国内直営店舗の売上こそ減少したものの、巣ごもり需要の増加を背景にEC売上が躍進しました。「ブルーノ」が主力製品のホットプレートは新色のスレートブラックやスヌーピーといった版権商品を投入し、好調に推移しました一方、旅行用品の「ミレスト」については、旅行需要の減退を背景に前年の半分強の売上に沈みました。海外については、台湾・香港にくわえ9月から発売を開始した北米も堅調に推移し、海外全体の売上高は前期比107%を確保しています。
進行期である2022年6月期の予算については、売上高が前期比1.2%増の170億円、営業利益は0.1%増の12.2億円と横ばい予想となっています。旗艦ブランドの「ブルーノ」については巣ごもり需要の剥落があるものの、前年からの積極的な広宣費投入効果の顕在化による知名度向上を背景に、堅調推移の継続が見込まれます。主力製品のホットプレートについては、版権商品のミッフィーのほか、スチームトースターは新色のブルーグレーを投入します。また国内直営店の通常営業復帰や、旅行用品「ミレスト」の復元、昨年開拓した北米市場の巡行寄与等のプラス要素が多いことから、特需一服でも予算水準の確保は十分可能とみています。
当社は毎期ローリング方式の3年中計を策定しており、新型肺炎禍で1年インターバルを置いたものの、今回新たに公表した新中計において2024年6月期を目処に売上高を167→183億円、営業利益を12.1→13.9億円へ伸長させる計画です。足許の状況としては、自社ECが依然記録的な伸びを続けており、EC売上高はこの1年で70%増の40.6億円をマークしており、好採算のPB商品に集中的にネット広告費を投じることで、採算性の良化が進んでいます。特に意匠性家電で競合するバルミューダ(6612)よりも安価な価格で類似製品を上市しており、同社の代替需もうまく取り込んでいるものとみられます。
今後の取り組みとしては、①海外事業の拡大(中国・台湾・香港・北米といった既存展開エリア以外への拡大)や、②ECの強化(EC限定商品の投入)、③直営店連動企画(O2O強化)といった取組のほか、売上高がスケールしてきたことからTVCMといった戦略的なマス広告戦略により、一層の認知度向上に取り組む方針です。これらの取組や足許の飛躍的なECの成長モメンタムを鑑みれば、控えめな中計目標値の達成蓋然性は高いものと考えています。
なお財務面については、2017年8月の高値圏での公募増資により約28億円(@1,247円)の資金調達に成功しています。当社はかねてより配当を絞っており、今期も年4円配当を据え置き財務を温存(自己資本比率55.4%)しているような状況のため、かつてのシタカ買収のようなMAを通じた外部成長に改めて期待したいところではあります。
*参考記事① 2020-11-20 844円 OP
【3140】イデアインターナショナル/“廉価版バルミューダ”、としての立ち位置も確立か。
*参考記事② 2020-05-14 963円 NT
【3140】イデアインターナショナル/巣ごもり需要期待も、上期の在庫削減による欠品が惜しい。
*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。