【6078】バリューHR(東証一部) OP
現在値 1,660円/100株 P/E 36.1 P/B 6.65 6月・12月配当 株主優待あり
健保の保険事業や企業の健康に関するサービスをネットで提供。
配当は6月末・12月末の合計17.5円配当のため、配当利回りは1.17%となります。
バリューHRは株主優待制度を実施しており、12月末時点の単元株主に対して、2,500円分のカフェテリアポイントを進呈しておりますので、配当優待利回りは約2.56%となります。(別途、長期優遇制度あり。6,000円のカフェテリア年会費も無料扱いとなります)
業績を確認していきます。
■2017年12月期 売上高 29.9億円、経常利益 4.4億円 EPS 26.1円
■2018年12月期 売上高 35.8億円、経常利益 3.9億円 EPS 21.2円
■2019年12月期 売上高 42.8億円、経常利益 8.0億円 EPS 46.8円
■2020年12月期 売上高 44.9億円、経常利益 7.4億円 EPS 38.8円
■2021年12月期 売上高 54.4億円、経常利益 9.0億円 EPS 46.0円 ce
□2021年6月中間 売上高 26.7億円、経常利益 4.4億円 EPS 22.7円 四e
2020年12月期の売上高は前期比4.9%増の44.9億円、経常利益は同7.8%減の7.4億円となり、トップライン段階から2割増収を見込んでいた期初予算を大きく下回ったものの、期中の減額後修正予算対比では若干上振れました。主力のバリューカフェテリア(VC)事業については、新型肺炎禍の影響を大きく受け、健診代行をはじめとする健康管理、健診代行事業の利用件数が後退したほか、カフェテリアプランにおける旅行やエンタメ利用等が減少し、手数料収入が減少しました。一方、健保組合設立・運営支援のHRマネジメント事業については、新規開設コンサルが堅調に推移したほか、付帯サービスのBPO、電子申請や検認代行ニーズの増加により、2桁の増収を確保しています。
進行期である2021年12月期の見通しについては、売上高が21.1%増の54.4億円、経常利益は21.1%増となる9.0億円と反転増を見込んでいます。新型肺炎禍の一巡により、健診代行の復活が予想されるほか、いわゆる「働き方改革」の潮流浸透にともない、従業員の健康管理需要や福利厚生ニーズの増加により、新規顧客の増加や既存顧客へのサービス拡充が見込まれます。また、HRマネジメント事業についても、BPOのエリア拡大を予定しており、2Qに大阪支社の方にセンターを開設し、関西エリアに存する健保組合からの事務受託増加を狙う計画です。
当社の中長期的な成長戦略として、ストック型のカフェテリア事業を収益の柱に据えた上で、蓄積した健康情報を二次利用する“データバンク構想”を推進しています。例えばおくすり手帳との紐づけや、生活習慣病改善プログラム(面談・サプリメント提供)といったクロスセルを拡大させていく目論見となっています。また、従来顧客である企業・健保組合側だけでなく、健診等の受診率向上を志向する診療機関に対して予約システム「健診予約.com」を提供する取り組みを強化します。
更に本年からはオンライン診断システムに取り組んでおり、リアルな健康診断受信日を初診日扱いとして、以後の診断と薬の処方をオンラインで実施するという当社健診システムに馴染みやすく、拡張性の高い取組を導入しています。また、昨年12月に65億円の巨費を投じた自社ビルを千駄ヶ谷に竣工させていることから、健診受入れ件数の増加や、中長期的には新規のVC事業受託や健保組合の新規組成ニーズ増加にも繋がるとみられます。
財務状況については、上述の自社ビルの建設のために有利子負債を70億円超の水準まで膨らませていることから、自己資本比率は21.5%水準まで低下しています。然しながら、当面の資金需要が後退したとみられることから、配当については9期連続の増配となる年19円50銭(2円増)を見込んでおり、計算される配当性向は42.4%水準となります。
*参考記事① 2020-05-03 1,413円 OP
【6078】バリューHR/一過性利益剥落も、「働き方改革」でトップライン成長は力強い。
*参考記事② 2019-04-04 1,274円*分割修正済 NT
健康志向の高まり受け、業績成長に躍動感も・バリューHR(6078)。
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