来年の取組方針にあたっての事前メモ(エネルギーセクター)。 | なちゅの市川綜合研究所

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機関投資家が年度ベースで投資戦略を変更するのはともかく、時間軸に縛られる必要のない個人投資家が暦年ベースで投資戦略をいちいち見直すのはナンセンスと思いつつも、そろそろ来年の取組方針を整理していきたいので、メモがてらエントリーしておきたいと思います。

 

今年は新型肺炎禍によるライフスタイルの大きな変化や、金融緩和により異常なまでのグロース株(クオリティ株)優位の流れでしたが、来年はワクチンの展開や金利の上昇等が見込まれることから、基本的には今年は全く見せ場が無かったバリュー株の方を相対選好していきたいなと思っています。具体的には撃ち込まれたバリュー株のうち高配当株を選び、配当を貰いつつもリバーサルによる値上がり益も併せて狙っていくような形となります。具体的な検討銘柄は以下の通りですが、今回はエネルギーセクターだけです。

 

①ENEOSホールディングス(5020) 株価352円/配当利回り6.24% ◎

油価安やダイベストメント潮流が逆風。ただエネルギーセクター内ではESGで先行しているほか、銅相場が堅調なので、相対的に見直し買いが入りやすい銘柄と思われる。広義では水素関連というテーマ性や、累進増配期待も根強い。

 

②J-POWER(9513) 株価1,383円/配当利回り5.42% ▲

低効率石炭発電の割合が多く、電力需要低下も逆風。スポット市場の値上がりでどこまで相殺できるかが鍵。石炭火力は今後も政策リスク大きく、業績はジリ貧傾向が見込まれるものの、既に株価位置は低い。増配あっても翌期かそれ以降か。

 

③関西電力(9503) 株価942円/配当利回り5.31% 〇

ガバナンス的には大変アレな銘柄ではあるものの、高効率石炭発電多く、高浜や美浜の原発再稼働期待もあって底堅いとみられる。当面の年50円配維持は可能と見るも、増配はかなり遠い印象。

 

④出光興産(5019) 株価2,254円/配当利回り5.32% ▲

既投資先。足許の油価回復でやや持ち直し気味。社運を賭けたニソン製油所の安定稼働が鍵。中計でフロアとされた配当年180円は正式に反故にされて120円まで落としたものの、経営側ではいくらか積み増す意志もありそう?な気配。

 

⑤国際石油開発帝石(1605) 株価576円/配当利回り4.17% △

既投資先。足許の油価回復でやや持ち直し気味。配当は既に中計フロアの年24円に到達。イクシスは順調稼働も油価安が痛く、当面は油価上昇以外のカタリストに乏しい点が難。

 

今回はエネルギーセクターのみ5銘柄ピックしてみましたが、この中だとENEOSが最優位で次点が関西電力かなと思います。あとで時間があれば他の高配当バリューセクターも銘柄ごとに見ていきたいなと思っています。

 

*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。


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