【7605】フジ・コーポレーション(東証一部) NT
現在値 2,192円/100株 PER11.1 PBR 1.45 10月配当 4月株主優待
タイヤの専門店「タイヤ&ホイール館フジ」を東北・関東に直営で展開。
配当は10月末一括の35円配当であり、配当利回りは1.60%となります。
フジ・コーポレーションは株主優待制度を導入しており、4月末現在の単元株主に対して、
5,000円の三菱UFJニコスギフトカードを進呈しておりますので、単元保有時の配当優待
利回りは約3.87%となります(※1年以上の長期保有が必要)。
業績を確認していきます。
■2016年10月期 売上高 290億円、経常利益 22.5億円 EPS 135.4円
■2017年10月期 売上高 307億円、経常利益 23.4億円 EPS 143.8円
■2018年10月期 売上高 328億円、経常利益 28.6億円 EPS 194.2円
■2019年10月期 売上高 335億円、経常利益 29.5億円 EPS 195.9円 ce
□2019年4月2Q 売上高 210億円、経常利益 27.5億円 EPS 184.3円
□2019年7月3Q 売上高 273億円、経常利益 31.2億円 EPS 208.8円(9/5)
2019年4月中間期の売上高は前年同期比5.2%増の210億円、経常利益は同23.7%増の
27.5億円となり、期初の予算を大きく超過して進捗しました。書き入れ時の1Qにおいて、
北海道を除いたエリアでの降雪量は平年以下の水準に留まったものの、前年の大雪に
起因した需要喚起により、スタッドレスタイヤ類・作業料・用品類が好伸しました。
なお、2019年10月期の通期予想については期初のものを据え置いており、売上高が前
期比2.1%増の335億円、経常利益は3.0%増となる29.5億円を予想しています。繁忙期を
含む上期が大変好調に推移したため、今期の予算は鉄板と思われ、既に開示されてい
る10ヶ月累計期間(11月-8月)の既存店売上高は109%となっていることなども踏まえると、
通期の業績は確実に上振れ圏にあると言え、9月7日に開示されている3Q決算によれば、
非繁忙期ではあるものの、売上高・利益ともに2Q末時点よりも更に進捗率が良化してい
ることが確認出来ます。これは8月の一斉値上げと10月の消費税増税を控えた駆け込み
需要が要因であり、今期は冬と夏で業績に2段階のブーストがかかる格好となります。
当社は2015年までJASDAQ上場企業でしたが、2016年に東証二部から一部へ指定変更と
なり、二部指定の際にPOで14億円(80万株@1,868円)を調達しており、タイヤ・ホイールの
在庫購入費用に充てています。これは同年9月に“第3ロジスティクス”という先進物流倉庫
を竣工させたことも関係しており、当該倉庫は仕入・販売・顧客管理等を統括する基幹シス
テムと連携していることで、より効率的な在庫管理や商品の発送が出来るようになっている
ため、この倉庫に新たな在庫を積み増し、ラインナップ増強や欠品防止が図られています。
ただ当社の場合、競合であるオートバックスセブン(9832)、イエローハット(9882)がFC
を活用して全国的に店舗展開をするのではなく、直営出店のみであり、成長力がネックと
なります。これはFC展開をしないことによる相対的な出店の遅さもさることながら、エリアを
拡大すると自前の先進的物流倉庫群(宮城県)の活用効率が落ちてしまうため、どうしても
東日本を中心としたドミナント方式での出店に偏ってしまうのが原因かと思われます。但し、
来期は値上げ&消費増税の駆け込み需要剥落のダブルパンチにより、トップラインから低
迷することが目に見えているため、現46店の店舗数を最低1店増やす計画があるようです。
なお株主還元については、実績期で5円の実質的な増配(45周年記念配当剥落の復元)を
していることもあり、年35円配を予想していますが、とりあえず今期は業績好調であるほか、
財務的にも十分な余裕があるため、今期の配当は40円+α、が期待出来るかと思います。
*参考記事① 2018-10-01 2,376円 NT
大雪特需で今期は鉄板、復元増配に期待。フジ・コーポレーション(7605)。
*参考記事② 2018-02-27 2,652円 NT
とりあえず今期は大雪恩恵か、フジ・コーポレーション(7605)。
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