【3196】ホットランド(東証一部) --
現在値 1,525円/100株 PER43.3 PBR8.25 12月配当優待 6月優待
「築地銀だこ」「COLD STONE CREAMERY」などの直営・FCによる運営。
配当は年5円のため、配当利回りは約0.33%となります。
ホットランドは株主優待を導入しており、6月末・12月末に単元株を保有する株主に対し、
1,500円分の株主優待券を進呈しておりますので、配当優待利回りは2.29%となります。
業績を確認していきます。
■2015年12月期 売上高 309億円、経常利益 15.0億円、EPS 42.3円
■2016年12月期 売上高 315億円、経常利益 9.6億円、EPS▲36.0円
■2017年12月期 売上高 324億円、経常利益 10.7億円、EPS 23.1円
■2018年12月期 売上高 317億円、経常利益 7.4億円、EPS▲36.8円
■2019年12月期 売上高 324億円、経常利益 15.2億円、EPS 35.2円 ce
□2019年6月2Q 売上高 166億円、経常利益 7.5億円、EPS 16.2円
2018年12月期の売上高は、前期比2.1%減の317億円、経常利益は同30.8%減の7.4億円
となり、期初予算を割り込んで大幅減益の落着となりました。主力の「銀だこ」において、
前年に実施した20周年記念キャンペーンの剥落があったものの、7月より価格改定(30
円の値上げ)したこともあり、、既存店の売上高想定99%に対して、100.5%水準を確保しま
した。しかしながら、原料となるタコが世界的に高騰してたあおりを受けて利益率が悪化
したほか、「銀だこ」以外の「銀のあん」「Quiche」の不採算店閉鎖や、「コールドストーン」
の売上低迷などもあり、全社トータルとしては低調な業績に留まりました。
進行期である2019年12月期通期の予算については、売上高が2.1%増の324億円、経常
利益は104.1%増の15.2億円、と大幅な増益を予想しています。予算の前提となる主力の
「銀だこ」の既存店売上高前提は100%水準で置いているほか、退店超過だった実績期か
ら一転して、出店54店・退店20店と純増ベースで30店超増やす方針です。利益面につい
ては、価格が高騰しているタコの原価については横ばい予想としたうえで、値上げ効果の
通期寄与を見込んでいます。また、業態ポートフォリオとして、不採算業態の退店一巡と
好採算業態である「ハイボール酒場」構成比向上により、利益率が良化する見込みです。
当社は主力の「銀だこ」一本被れとなっていた業態ポートフォリオを分散するため、これ
まで多角化を推進してきました。然しながら、一時的に成功した「銀のあん」も持続可能
性が乏しく縮小基調となり、「Quiche」「THE COFEE BEAN&TEA LEAF」については、
退店ピッチが速いため、賃貸借契約の中途解約ペナルティが大きい(とみられる)店舗を
仕方なく残しつつも、基本的にはブランドの廃止を視野に入れているものとみられます。
その一方で、主力の「銀だこ」が値上げというネガティブ材料こなしつつも、底入れしつ
つあるのは好気配であり、アルコール中心で利益率が高い「銀だこハイボール酒場」の
出店が進めば、業績が再度ドライブする可能性もあります。目下、「銀だこ」を核とした
横丁形式の複合業態を浅草・五反田・西船橋等に展開しており、特に浅草店は開店か
ら1年経過しているのも拘わらず、月商15百万円確保というオバケ状態となっています。
また、昨年は久々にMAを実施しており、首都圏を中心にお好み焼き屋14店を展開する
アイテムを5億円で買収しています。同じ鉄板系・粉もの系の業態のため親和性が高く、
鉄工所を祖業とする当社は、調理時間を短縮する製造機器の開発なども既に済ませて
おり、将来的には「銀だこ」でお好み焼きの併売することも視野に入れているようです。
なお株主還元に関しては、年5円(配当性向14.2%)を復配する方針となっています。
*参考記事① 2018-12-01 1,483円 --
業容(業態)拡大意欲は強いが、精度低くジリ貧気味・ホットランド(3196)。
*参考記事② 2018-04-04 1,322円 --
「銀だこ」だけなら好調も、不採算業態も多い・ホットランド(3196)。
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