【3196】ホットランド(東証一部) --
現在値 1,322円/100株 PER48.7 PBR5.93 12月配当優待 6月優待
「築地銀だこ」「COLD STONE CREAMERY」などの直営・FCによる運営。
配当は年5円のため、配当利回りは約0.38%となります。
ホットランドは株主優待制度を導入しており、6月末・12月末に100株以上を保有する
株主に対して、1,500円分の株主優待券を進呈しておりますので、配当優待利回りは
2.64%となります。
業績を確認していきます。
■2014年12月期 売上高 273億円、経常利益 20.5億円、EPS 112円
■2015年12月期 売上高 309億円、経常利益 15.0億円、EPS 42.3円
■2016年12月期 売上高 315億円、経常利益 9.6億円、EPS ▲36.0円
■2017年12月期 売上高 324億円、経常利益 10.7億円、EPS 23.1円
■2018年12月期 売上高 320億円、経常利益 11.5億円、EPS 27.1円 ce
□2018年6月中 売上高 159億円、経常利益 7.0億円、EPS 11.9円 四e
2017年12月期の売上高は前期比2.8%増の324億円、経常利益は同11.4%増10.7億円と
なり、予算割れにはなったものの、増収増益を確保しました。主力の「銀だこ」において
20周年CMの投入効果や、ミクシィと「モンスターストライク」キャンペーンの展開により、
既存店売上高が前年比102.4%と堅調に推移しました。一方、不振業態の「銀のあん」
や「THE COFEE BEAN&TEA LEAF」の業態変更や閉鎖により採算性が改善し、利益
面では前期比2桁の伸びを確保しました。
進行期の2018年12月期の売上高は1.3%減の320億円、経常利益は6.9%増の11.5億円
を予想しています。減収となるのは、主力の「銀だこ」の既存店売上高前提を99%として
いるほか、今期も「銀のあん」「キッシュ」「THE COFEE BEAN&TEA LEAF」の不振業態
の閉鎖を進めることが主な要因です。但し、相対的に堅調な「銀だこ」については、出店
を継続する計画であり、他業態も併せた店舗純増は4店ほど(※出店35店/閉鎖31店)を
見込んでいます。他方、利益面は前の期に続いてTVCMに積極的に予算を投じる方向
であるものの、ここ数期間の不採算店閉鎖の一巡が効き、連続増益となる見込みです。
今期の注力施策として、「銀だこ」継続出店による500店達成(※足許店舗数460店)や
アルコール利益率の高い「銀だこハイボール酒場」の出店強化を図るほか、製販事業
の拡大を狙います。特に当社は鉄工所からスタートしていることもあり、既に一部店舗
で導入済みの自動たこ焼き機(人件費10%オフ&焼き時間半分)を自社で開発・製造して
いるほか、このほかにも自社工場にアイス製造ラインや冷凍たこ焼き生産ラインを開発
・導入しており、外食同業他社にはない製販一体の強みを出しています。
また、当社は新業態の成功確率こそ低いものの、オーナー企業である強みを生かして、
積極的な海外展開や外部提携に踏み切っています。昨年10月には当社の米国子会社
(完全子会社)の三者割当増資を「かつや」のアークランドサービス(ALS)に引受けさせ、
事実上49%の持分を同社へ譲っています。同社と提携した北米事業における新規出店
を本年7月移行に予定しており、早くも既にLA中心に4店が“名有り”となっているため、
早ければ下期から多少の数字寄与がありそうです。この他にもポラリス・キャピタルに
100億円超で買収された目下売出中のチーズタルト屋「BAKE」を、香港や台湾で展開
するライセンスも有していますが、展開スピードが遅いため、過度な期待は禁物です。
なお株主還元に関しては、今期も5円配(配当性向18.4%)を据置く方針となっています。
当社の場合、MAや出資に積極的ということもあり一定の財務余力を確保する必要が
あるため、株主還元に関してはこの程度で十分と考えます。自己資本比率は一年前
と同一の24.2%であり、十分とは言えないものの、小型の業態買収案件があれば借金
でも対応出来る水準かと思われますので、財務的に丁度よいのではないでしょうか。
*参考記事① 2017-11-04 1,422円 --
「かつや」のALSと米国展開で合弁へ、ホットランド(3196)
*参考記事② 2017-04-03 1,203円 --
「自動たこ焼き器」で利益路線に宗旨替えか、ホットランド(3196)。
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