“自己懲罰”的な損切りはあまり意味がない。 | なちゅの市川綜合研究所

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当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

先週のように一週間に渡って下げ相場が続くと、普段決めている自分のルールを破って、

短期トレードをしたくなるのが個人投資家の人情というものかと思います。主にスケベ心に

由来するリバウンド狙いやレバレッジの加増により「損した分をいくらか取り戻してやるぜ!」

などと意気込む投資家さんは、今も昔も少なくないように思います。

 

勿論、自分のルールを破っても、短期トレードで上手くリバウンドが取れれば結果オーライ

の部分はあるのですが、意に反して二段下げに捕まってしまった場合が問題となります。

そういう失敗ケースの場合、失わなくても良いはずのお金を余計に失ってしまったショックも

さることながら、自分のルールを破ってしまったという後悔が発生し、経済的損失もさること

ながら、心理的なダメージを少なからず受けることになります。

 

そしてそういう時にどういう行動に出るかというと、自己懲罰的にそういったポジションの損

切りをして、そういったスケベ心を戒めるようになります。が、私の考えではその手の損切り

は本人が思っているほどの効果はなく、次回の暴落局面ではまた同じことを繰り返します。

 

なぜ学習しないかと言うと、そもそも暴落時の短期トレードは衝動に駆られてやったケース

が多く、その反対売買である自己懲罰的な損切りトレードも実は衝動に駆られてやっている

だけなので、喉元を通り過ぎると熱さも忘れてしまうのです。ここで重要なのは、実は損切り

の方もさしたる理由なくやっている点であり、所詮は含み損を見たくないためだけに、「自分

ルールを破ったから」という尤もらしい自己懲罰を損切りの理由にすり替えているだけで

あり、「あー早く切って身軽になりたい」とか、せいぜいその程度の浅い理由なのです。

 

そのため、本気でその失敗を自己懲罰、として次回以降に活かすのであれば、ブログなり、

Twitterなりでその拙い短期トレードの反省を述べ、不特定人の目に晒して、自ら恥をかく

くらいのことまでするのが一つの方策であるかと思います。ただそれも、年次・月次・週次

でのパフォーマンス争いに明け暮れる見栄っ張りな投資家のみなさんにとっては、かなり

カッコ悪い話なので、実務上は自分しか見ない手元のノートに反省文でも書いておいて、

たまに見返すようにでもすれば、それだけで悲劇の回数は減らせるように思います。

 

追伸:

いつも厳しいことばかりつらつら述べて申し訳ありませんが、当方も2度退場しかけており、

半分は自分に対して言っていることですので、額面通りに受け取らないでください(定期)。

「なちゅさんはいつも人の投資をオドしてばかりでチョー厳しい!」・・・とか、必要以上に

ビビったりしなくて大丈夫です。当方は自分にも他人様にも厳しいだけなのです←

 

 

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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に 

基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。


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