【3180】ビューティーガレージ(東証一部) --
現在値 2,380円/100株 PER32.0 PBR 4.40 4月配当 株主優待あり
理美容機器や業務用化粧品を販売する専門商社。低価格に特徴。
配当は4月末一括の10円配当であり、配当利回りは0.42%となります。
ビューティーガレージは株主優待制度を導入しており、2018年の実績ベースでは、4,400円
相当のヘアミスト&ハーブワックスの進呈があったので、想定ベースの配当優待利回りは約
2.26%となります。(なお、優待の獲得には1年以上の長期継続保有制限が課されています。)
業績を確認していきます。
■2015年4月期 売上高 72.7億円、経常利益 3.9億円 EPS 41.9円
■2016年4月期 売上高 83.9億円、経常利益 4.1億円 EPS 44.7円
■2017年4月期 売上高 96.4億円、経常利益 5.3億円 EPS 52.6円
■2018年4月期 売上高 116億円、経常利益 6.5億円 EPS 75.1円
■2019年4月期 売上高 136億円、経常利益 7.4億円 EPS 73.8円 ce
□2018年7月1Q 売上高 32.8億円、経常利益 1.1億円 EPS 11.9円(9/10)
□2018年10月2Q 売上高 64.3億円、経常利益 2.6億円 EPS 24.7円 ce
2018年4月期の売上高は前期比21.1%増の116億円、経常利益は同22.1%増となる6.5億円
での着地となり、期初計画を上回って、年率20%を超える増収増益を果たしました。主力の
物販事業における会員数が同11.7%増の345千口座に増加したほか、継続購入する上顧客
数が同24.5%増の24.5千口座へ大幅に増加しました。また、EC(PC+モバイル)の占有比も
7割弱まで急伸したため、採算性が良化しています。このほか、店舗設計事業についても、
銀座をはじめとする大型案件が複数あったため、少なからず全社業績に寄与しています。
進行期である2019年4月期の通期予算については、売上高が16.6%増の136億円、経常利益
は14.5%増の7.4億円を予想しています。仕掛中であるECサイトのリニューアルの継続と、新
ERPシステムの更新により、物販会員数の順調な上積みを目指しており、今期もトップライン
段階から2桁の伸びが続く公算です。また、昨年11月に新潟市で金属製器具の製造販売を
おこなう足立製作所(年商7億円弱、経常利益約0.7億円)を買収しており、今期は同社の業
績が期初から効いてくるため、業績が側面からも大きく押し上げられる見込みです。
今期は2020年4月期を最終年度とする3年中計の中間年度となっており、来期に売上高145
億円(CAGR14%)・経常利益10.0億円(CAGR23%)を計画しています。自社物流センターの本格
稼働や、ERP導入・EC多言語化にくわえ、機器類PB商品の拡充や、店舗サブリース事業など
の取り組みにより、複次的な利益成長を目指す計画です。売上はともかく、利益面の達成が
オーガニック成長頼りでは相当苦しいとみられるものの、既述の足立製作所のようなMA案件
がもう一件あれば、達成も視野に入るかと思われます。
一応、本中計のドライバーとして、本年3月に主幹事であるSBI証券を相手先として16.6億円
のMSワラント(第6回・第7回)を発行しています。量の多い第6回の方は、下限行使価額1,895
円となっており、7月時点で既に全予約権の行使がなされています。調達見込みの16.6億円
の使途については、EC・基幹システムの増強や、商品拡充のための投資にいくらか使う予定
ではあるものの、基本的にはMA待機資金として9億円程見ているため、会社側も本中計達成
のために、“飛び道具”を駆使していく意思があるものとみられます。
他方、業績の急拡大が続くものの、このように資金調達している経緯もあるため、株主還元
については、当面期待薄であり、実績期は2円増配して9円配当、今期はさらに1円増配して
10円配当を予想していますが、増配ピッチが非常に鈍くなっています。当面は業績の成長で
報いる・・・といった感じなのかと思われます。
*参考記事① 2017-09-21 1,732円 --
前中計未達も、年率2桁成長路線が鮮明・ビューティーガレージ(3180)。
*参考記事② 2017-01-16 1,092円 --
中計未達濃厚も、PB商品と歯科向けに期待。ビューティーガレージ(3180)。
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