中計未達濃厚も、PB商品と歯科向けに期待。ビューティーガレージ(3180)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3180】ビューティーガレージ(東証一部) --

現在値 1,092円/100株 PER18.7 PBR 3.49 4月配当 株主優待あり

理美容機器や業務用化粧品を販売する専門商社。低価格に特徴。

今期の配当金予想は未定ですが、前期実績5.6円で計算した場合の配当
利回りは0.52%となります。また、ビューティーガレージは
株主優待制度を
導入しており、今期は4,800円相当のシャンプー&コンディショナーを進呈
予定のため、想定ベースの配当優待利回りは約4.90%となります。
(※なお、今期より1年以上の長期継続保有制限が課されています。)


業績を確認していきます。 
■2014年4月期 売上高 64.5億円、経常利益 2.9億円 EPS 29.2円
■2015年4月期 売上高 72.7億円、経常利益 3.9億円 EPS 41.9円
■2016年4月期 売上高 83.9億円、経常利益 4.1億円 EPS 44.7円 
■2017年4月期 売上高 97.0億円、経常利益 5.2億円 EPS 58.5円 ce
□2016年10月中 売上高 46.3億円、経常利益 2.5億円 EPS 26.7円(12/7)

2016年10月中間の売上高は前年同期比12.2%増の46.3億円、経常利益は
同45.7
%増の2.5億円となり、ほぼ期初計画線での着地となりました。主力の
物販事業における会員数が同14.4%増の297千口座に増加したことに加え、
継続購入する上顧客数が同24.3%増の18千口座に大幅に増加したため、
採算の良いリピート販売が寄与しました。


なお、2017年4月期の通期予想については、売上高が15.6%増の97億円、
経常利益は24.1%増の5.2億円を据え置いています。1Qに美容業界最大の
イベントへの出展やカタログ通販誌3誌の発刊により、既に今期の投資を
済ませていることや、PB機器・PB化粧品比率の増加(57→58.2%)により、
特に利益面の改善が期待されます。この辺りは会員数の増加とともに、
複次的に効いてくることも期待できますが、足許で急速な円安トレンドに
あることなどをネットしていくと、会社側予想は概ね妥当と判断できます。

当社の中長期的な成長戦略は海外向け施策が中心となっており、従来は
中国市場向けのモール出店による“越境EC”計画を目論んでいたものの
商習慣に合わなかったため、①海外代理店の開拓、②越境EC購買代行、
③自社ECサイトの多言語化、の3施策に方針を転換しています。具体的に
①については香港の大型展示会に出展するなどしているようですが、これ
ら海外向けの取り組みが数字に寄与するのは、要時間かと思われます。

即効性のありそうなのが、ノーリツ鋼機の完全子会社で歯科材料・機器の
販売で大きなシェアを持つフィード社との合弁施策であり、同社のPB商品を
OEM受注するほか、互いの販路を活用した代理店販売を行います。また、
今1月には美容サロンの店舗リース(※要は造作つき転貸)を行うサブリース
会社を設立しており、既に広範なサロン網を持つ当社と、歯科医院網を持つ
フィード社は出退店(院)情報が入手しやすいため、そこそこ期待できます。

一応、今期は3年中計の最終年度であり、売上高100億円・経常利益7億円
を目指していたため、売上段階からショートして着地する見込ですが、なに
かと風呂敷を広げがちなマザーズ上場企業にあって、今期予想程度の数字
で収まるのであれば、まずまず及第点かと思います。新中計が待たれます。


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基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。

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