【7506】ハウス オブ ローゼ(東証1部) --
現在値 1,764円/100株 PER29.6 PBR1.51 3月配当優待 9月配当
百貨店等でのボディケア品や化粧品の小売り。リフレクソロジーサロンも。
配当金は3月9月の年2回計40円で、配当利回りは2.27%となります。
ハウスオブローゼは株主優待制度を導入しており、単元株以上を保有する3月末株主に
対して、3,000円相当に自社製品(バス・ボディケアセット等)を進呈しておりますので、配当
優待利回りは約3.96%となります。
業績を確認していきます。
■2015年3月期 売上高 134億円、経常利益 0.3億円 EPS ▲22円
■2016年3月期 売上高 139億円、経常利益 3.4億円 EPS 27.8円
■2017年3月期 売上高 136億円、経常利益 3.9億円 EPS 45.1円
■2018年3月期 売上高 139億円、経常利益 5.3億円 EPS 60.0円
■2019年3月期 売上高 143億円、経常利益 5.4億円 EPS 59.5円 ce
□2018年9月中 売上高 71.0億円、経常利益 3.1億円 EPS 40.4円 四e
2018年3月期の売上高は前期比2.5%増の139億円、経常利益は同34.2%増の5.3億円と期初
予算を上回って着地しました。前期に続いて直営の不採算店を13店閉鎖し、10店の純減と
なったほか、既存店売上高も99.4%と僅かに前年を下回ったため、売上高は若干予算に届
かなかったものの、卸売部門において国内事業者を通じた中国向けの越境ECが飛躍的に
伸長したことが業績を牽引しました。他方、商品ではスキンケア商品の「ミルキュアピュア」
が続伸となったほか、エイジングケア美容液の「エクセラージュ」が売上に寄与しました。
進行期である2019年3月期の売上高は2.3%増の143億円、経常利益は1.6%増の5.4億と続
伸を見込んでいます。今期こそは不採算店の閉鎖一巡化に期待がかかるところでしたが、
期初時点の出店計画は二俣川駅ビルほか3店を予定している一方で、閉鎖は8店を計画
しているため、今期末の展開店舗数は225店まで続落する見込みです。それでも増収増益
となるのは、退店分を控除した比較可能な既存店売上高の計画を103%水準で置いている
ほか、中国向け越境ECを含む卸売事業を120%水準で置いていることが主な要因です。
当社はこれまでリアル店舗の売上はまずまずながら、EC売上が全く伸びてこないところが
最大のウィークポイント(‘しがらみ’があった可能性もある)でしたが、絶対額は少額ながら、
足許では年率2割程度の伸びを示しています。これはマーケティング本部を新設し、SNSの
対策をし始めたことも奏功していると思われます。また、既述の通り越境ECが絶好調であり、
会社側は依然やや懐疑的な姿勢ではあるものの、成長ドライバーの本命と言えます。
一方、コシダカHDあたりと比べると非常に小粒な規模で展開している「Curves」のFC事業
については、横浜エリアでドミナント出店していながら、"人繰り"が上手く出来ずに収益化が
遅れていますが、実績期で4年ぶりにやっと新店を2店出店することが出来ています(うち一
店舗は新小川町でエリア外)。まだまだマスメリットが効いていない印象であり、「Curves」
というブランド自体頭打ち気味なので、ここをアテにして成長するのは難しいと思われます。
なお株主還元に関しては、今期も40円配当が継続される見込となっています。配当性向は
7割近い水準に達しているものの、当社は無借金経営を続けているため、余程業績が悪化
しない限り、この水準が維持されるものと推察されます。また、足許の株価水準は2,000円
の大台を意識する水準にまで切り上がってきており、約22年前のIPO時の公募価格である
@2,210円の回復は遠いものの、長年の株価レンジをはっきり抜けてきた印象はあります。
*参考記事① 2017-06-20 1,562円 --
出退店均衡圏で持ち直し機運も、ハウスオブローゼ(7506)。
*参考記事② 2015-06-14 1,456円 ---
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