出退店均衡圏で持ち直し機運も、ハウスオブローゼ(7506)。 | なちゅの市川綜合研究所

なちゅの市川綜合研究所

「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

IMG_6133.JPG

【7506】ハウス オブ ローゼ(東証1部) --


現在値 1,562円/100株 PER34.1 PBR1.37 3月配当優待 9月配当

百貨店等でのボディケア品や化粧品の小売り。リフレクソロジーサロンも。
配当金は3月9月の年2回計40円で、配当利回りは2.56%となります。

ハウスオブローゼは株主優待制度を導入しており、単元株以上を保有す

る3月末株主に対して、3,000円相当に自社製品(バス・ボディケアセット等)

を進呈しておりますので、配当優待利回りは約4.48%となります。

業績を確認していきます。 
■2014年3月期 売上高 146億円、経常利益 6.0億円 EPS 58.5円 
■2015年3月期 売上高 134億円、経常利益 0.3億円 EPS ▲22円 
■2016年3月期 売上高 139億円、経常利益 3.4億円 EPS 27.8円 

■2017年3月期 売上高 136億円、経常利益 3.9億円 EPS 45.1円 

■2018年3月期 売上高 140億円、経常利益 4.7億円 EPS 45.7円 ce
□2017年9月中 売上高 70億円、経常利益 2.3億円 EPS 29.8円 ce

2017年3月期の売上高は前期比2.1%減の136億円、経常利益は同13.8%増
の3.9億円と期初予想を下回ったものの、連続増益を確保しました。主な

減収要因は不採算の11店を閉鎖したものの、新店が8店に留まったため、
店舗数が3店の純減となったことや、既存店売上高が99.5%と僅かに前年を

下回ったことが原因です。商品面では「ミルキュアピュア」「リファイニング

ホワイト」を中心とするスキンケア化粧品の売上占有比が高まりました。

進行期である2018年3月期の売上高は2.7%増の140億円、経常利益は8.6

%増の4.3億と続伸を見込んでいます。足許では百貨店・SC等からの導入

誘致があるようで、3期振りに出退店が均衡圏(新店7・退店7)まで持ち直す

計画であり、店舗数の減少に歯止めがかかる見通しです。前の期に銀座

の旧プランタン(マロニエ2)や大丸神戸店の区画良化(地下2階→7階)等、

好立地への出店を果たしているため、今期の新店にも期待がかかります。

なお4月・5月の既存店は開示されており、順調に前年をクリアしています。

引っ掛かるのが、リアル店舗の売上は底堅いものの、ネット売上が依然と

して1~2億円水準と伸びが非常に緩慢である点と、「Curves」のFCに代表

されるウェルネス事業が人材不足等により、直近期は減益となっている点

です。ネット売上が僅少なのは、若年層のブランド認知が浸透していない

ことが考えられますし、一般的には採算性が高いとされる「Curves」のFCを

横浜エリアでドミナント出店していながら、上手く"人繰り"が出来ていない

印象もあり、この辺の本業以外の部分には課題も残ります。

なお株主還元に関しては、今期も40円配当が継続される見込であり、タコ

配寸前ではあるものの、無借金企業の余裕がみられます。25%弱の持分を

握るワコールへの上納金の側面はあるにせよ、同社が大株主に居ること

で百貨店・SC等のMDにプレゼンスを出すことが出来ている面もあろうかと
思いますので、たとえヨコヨコの業績が続くとしても、"持ちつ・持たれつ"の

高還元が続くものと推察されます。

*参考記事① 2015-06-14 1,456円 ---

ハウスオブローゼ(7506)から株主優待がきたので寸評。

*参考記事② 2014-06-19 1,371円 ---
ハウスオブローゼ(7506)から株主優待のソープギフトがきたー!

 

 

会社四季報 2017年 3集夏号 [雑誌]

新品価格
¥2,060から
(2017/6/11 06:43時点)

 

 

*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に 
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。


このエントリーをはてなブックマークに追加にほんブログ村