天候不順で下方修正も、出店立地はやや攻め気味・バルニバービ(3418)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3418】バルニバービ(東証マザーズ)  --

現在値 2,686円/100株 PER39.4 PBR4.51 7月配当優待 1月優待

カフェ・レストランを直営展開。水辺・公園・公共施設など出店独自色。
配当金は1月・7月合計15円配当のため、配当利回りは0.56%となります。

バルニバービは株主優待制度を実施しており、1月末・7月末に単元株を保有する株主に

対して2,000円分の優待券を進呈していますので、配当優待利回りは約2.04%となります。

なおこの他に長期優遇制度として、店舗での割引や限定のイベントに参加出来るメンバー

シップ制度が用意されています。

業績は下記の通りとなっております。
■2014年7月期 売上高 59.5億円、経常利益 2.5億円 EPS 46.4円
■2015年7月期 売上高 66.4億円、経常利益 4.8億円 EPS 81.3円
■2016年7月期 売上高 84.6億円、経常利益 5.8億円 EPS 88.5円 
■2017年7月期 売上高 98.2億円、経常利益 6.2億円 EPS 92.0円 

■2018年7月期 売上高 113億円、経常利益 5.3億円 EPS 67.6円 ce修正
□2018年1月中 売上高 53.5億円、経常利益 1.3億円 EPS 17.2円(3/15)

2018年1月中間期の売上高は前年同期比15.9%増の53.5億円、経常利益は同37.9%減の

1.3億円となり、期初予算未達にくわえ、大幅減益となりました。昨年の10末に子会社化

したリアルテイストが2Qから寄与したほか、2店(ピエリ守山、水戸)の新規出店があった

ものの、晩夏の長雨と10月の台風影響でテラス席の稼働が落ち込んだ影響や、従業員

の労務環境改善のために人件費を増加させたため、利益率は大幅に悪化しました。


また、2018年7月期の通期予算についても減額しており、売上高は前期比15.0%増となる

113億円(従予:118億円)、経常利益は同15.0%減となる5.3億円(従予:6.5億円)へ修正して

います。店舗純増は前年と同水準の10店程が想定されていましたが、上期出店済の2店

に以外は、日比谷(3月)・京都(6月)の2店しか‘名有り’になっていないため、出店ペース

を落としたものとみられます。当社は業績がテラス席がまともに稼働する1Q・4Qの偏重

傾向が強く、1Qで稼げなかったため、修正予算の達成は4Qの天候次第と言えそうです。

 

なお、昨年10月末に子会社化したリアルテイスト(当社持分66%・年商14億円・利益僅少)

は、同社代表者からの申出により、当社が取得した持分を4月末日付で全て買戻しして

いますので、売上高ベースで数億円程度のダウンサイドインパクトがあるとみられます。
ただ、今年もルミネ池袋において250坪程のビアガーデンを実施することが4月に決定し

ているため、多少の埋め戻しは出来るものの、そこもやはり天候次第と言えます。

ちなみに来期以降の出店についても‘名有り’の案件が増えてきており、天王洲(8月)、

日本橋室町(9月)、土浦(11月)、高槻(4月)の出店が予定されています。日本橋室町は

日本紙パルプ商事の建替ですが、三井不動産かつ同社お膝元の日本橋立地なので

鉄板案件と言えます。が、公園立地の高槻はともかく、2流オフィス立地で土日は更に

苦しそうな天王洲と、JR東肝入り案件の新型自転車リゾートである「プレイアトレ」に

併設される土浦は、いくら駅前・駅上であろうと、限りなく「バッドロケーション」に近い
立地であるため、この天王洲と土浦の2案件が来期の試金石となりそうです。

 

個人的な意見として、デベロッパーからの引き合いがあるのであれば、無理に「バッド

ロケーション」は手掛ける必要はなく、足許で案件の多い三井不動産の案件や、来年

6月に開業予定の東京建物・大京町計画のような案件に絞るべきかと思います。特に

上場してからの業績は安定を欠いているため、「あれもこれも」ではなく、まずは大手

デべのビルイン入居物件を増やし、地盤を固めるのが優先事項かと考えています。

 

※本日のおまけ画像 東京ミッドタウン日比谷/DRAWING

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*参考記事① 2017-11-15 2,902円 --

バッドロケーションに“前のめり”でリスク上昇か、バルニバービ(3418)。

 

*参考記事② 2017-05-06 2,527円 --

個店経営は早くも曲がり角、バルニバービ(3418)。

 

 

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