【3169】ミサワ (東証一部) 停止
現在値 427円/100株 PER32.6 PBR2.84 1月株主優待(無配)
『unico』ブランドで家具・雑貨など展開。20~30代の女性が顧客。
ミサワは配当を実施しておりませんが、株主優待制度を導入しており、1月末に3単元を
保有する株主に対して、15%オフとなる利用割引券2枚と5,000円相当の商品を進呈して
いるため、この場合の優待利回りは約3.90%となります。
業績を確認していきます。
■2015年1月期 売上高 76.4億円、経常利益 6.6億円 EPS 59.1円
■2016年1月期 売上高 80.7億円、経常利益 0.5億円 EPS▲10.9円
■2017年1月期 売上高 81.4億円、経常利益▲2.1億円 EPS▲58.7円
■2018年1月期 売上高 91.9億円、経常利益▲0.9億円 EPS▲44.8円
■2019年1月期 売上高 98.3億円、経常利益 1.8億円 EPS 13.0円 ce
□2018年7月中 売上高 49.5億円、経常利益 0.9億円 EPS 6.8円 ce
2018年1月期通期の売上高は前期比12.9%増の91.9億円、経常利益は赤字幅が縮小し、
▲0.9億円での着地となり、見た目は増収増益ですが、期初予算比では大幅未達で着地
しております。「unico」を5店(熊本・流山おおたかの森・押上・千葉・上野)に出店したほか
ファブリック業態の「unico loom」を4店(堺北花田・広島・なんば・高崎)に出店し、前期末
比の展開店舗数は純増9店となる51店となり、2桁の増収となりました。が、店舗数急増
による熟練店員比率の低下により、販売スキルの低下や繁忙期での欠品を招いたほか
地方でのブランド認知が想定より伸びなかった影響で、また会社予算割れとなりました。
進行期である2019年1月期の予算は、売上高が6.9%増の98.3億円、経常利益は黒転の
1.8億円を予想しています。主力の「unico」は数店の移転を予定しているものの、新規の
出店は見送る公算です。その代わり、業態認知が進み、売場面積が相対的に少なくて
済む「unico loom」を、青森や豊田といった家賃の安いエリアで出店していく方針です。
また、注力中のECについても、全社売上の2割程度に引き上げる計画となっています。
なお当社は約3年タームのローリング形式で中計を策定しており、信頼度は極めて低い
ものの、3年後の2021年1月期の売上高を109億円、営業利益を4.1億円を目標値として
再設定しています。特に達成に向けた具体策は述べられておらず、数値のみ減額更新
した内容で公表しているほか、今期からはマテリアル(※説明会資料)も非開示となって
いるため、中長期展望は“ブラックボックス”となっています。
連続赤字計上により、財務面でも利益剰余金が削られており、自己資本比率は43.9→
32.7→24.9%へと大幅に悪化しています。いわゆる“重要事象”は点灯していませんが、
有利子負債も17億円超あるため(cf.時価総額30億円、手許現金4.5億円)、資本増強の
ため、新たな“スポンサー”の登場、ないしは“身売り”が意識される段階に入ったと言え
そうです。この期に及んで家賃の高い恵比寿ガーデンプレイスに本社を構えているのは
採用目的かと推察されますが、そろそろ移転も視野に入れるべき頃合かと思います。
*参考記事① 2017-05-11 439円 -
出口の見えないレッドオーシャンに突入、ミサワ(3169)。
*参考記事② 2016-11-11 470円 --
アパレル業界の参入響き、今期も未達気配・ミサワ(3169)。
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