現在値 439円/100株 PER47.2 PBR2.26 1月株主優待(無配)
『unico』ブランドで家具・雑貨など展開。20~30代の女性が顧客。
ミサワは配当を実施しておりませんが、株主優待制度を導入しており、1月末
の300株以上の株主に対して、15%オフとなる利用割引券2枚と5,000円相当
の商品を進呈しているため、この場合の優待利回りは約3.79%となります。
業績を確認していきます。
■2014年1月期 売上高 63.2億円、経常利益 4.8億円 EPS 37.6円
■2015年1月期 売上高 76.4億円、経常利益 6.6億円 EPS 59.1円
■2016年1月期 売上高 80.7億円、経常利益 0.5億円 EPS▲10.9円
■2017年1月期 売上高 81.4億円、経常利益▲2.1億円 EPS▲58.7円
■2018年1月期 売上高 98.3億円、経常利益 1.4億円 EPS 9.3円 ce
□2017年7月中 売上高 47.7億円、経常利益 0.7億円 EPS 4.9円 ce
2017年1月期通期の売上高は前期比0.8減の81.4億円、経常利益は赤転の
▲2.1億円となりました。アパレルを中心とした異業種参入や、注力商品で
あるファブリック(ラグ・カーテン)の販売整備体制の遅れ、中堅社員離職
による販売力低下などで、既存店売上は昨対92.4%に沈みました。また、
中間決算前に減額済みの修正予算比も、大きく下回って着地しています。
進行期である2018年1月期の予算は、売上高が20.7%増の98.3億円、経常
利益は黒転の1.4億円を予想しています。前の期に「unico loom」という
ファブリック中心の小型業態を計画通りに出店できたため、展開店舗数が
34→43店へと大きく伸長しており、既存の「unico」に関しても拡張移転が
進んでいるため、これら新店の通期寄与で売上高は伸びる見通しですが、
その分の家賃と人件費が増加するため、利益は殆ど復元しない公算です。
また当社は中計を策定するものの、頻繁に下方ローリングするので、全く
信用できませんが、3年後の売上高は115億円、営業利益は5億円を目標と
しています。この数字の根拠となる3年間の展開店舗数は54→60→66店、
となっており、出店数自体はあまり無理のない数字を前提としています。
かねてより指摘していますが、ベイクルーズの「JOURNAL STANDARD」
や、「URBAN RESEARCH(社名同じ)」出自アパレル系のインテリア進出や、
旧トリニティーアーツや「Francfranc(社名同じ)」といった従来からの同業
に加えて、ニトリのデザイン路線家具や「LOWYA(VEGA)」といったEC系
まで全て競合する、"レッドオーシャン"真っ只中の状況に陥っています。
そのため、デザイン性に優れた独自性のある高単価品で商品力勝負をする
のか、会社側が注力しているインド支店活用や、海外工場提携による原価
抑制による利益向上あたりがテコ入れの具体策になろうかと思いますが、
前者と後者の施策は互いに相容れにくい施策なので、会社は難しい舵取り
を迫られています(業態を無理に分けたのはその辺が理由かもしれません)
*参考記事① 2016-11-11 470円 ーー
アパレル業界の参入響き、今期も未達気配・ミサワ(3169)。
*参考記事② 2015-10-12 692円 ーー
3年中計はわずか3ヶ月で計画頓挫?ミサワ(3169)の短評。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
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