【3246】コーセーアールイー(東証一部/福岡) ---
現在値 970円/100株 PER9.36 PBR1.54 1月配当株主優待
福岡都市圏中心にマンションや投資用ワンルーム開発・分譲。
配当金は1月に一括33円配当のため、配当利回りは約3.40%となります。
コーセーアールイーは株主優待制度を実施しており、1年以上保有を継続している単元
以上の株主に対して、500円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待利回りは
約3.91%となります(※2単元までは配当優待利回り維持)
業績から確認していきます。
■2015年1月期 売上高 63.7億円、経常利益 6.9億円 EPS 55.6円
■2016年1月期 売上高 79.1億円、経常利益 6.9億円 EPS 60.7円
■2017年1月期 売上高 102億円、経常利益 10.9億円 EPS 83.0円
■2018年1月期 売上高 128億円、経常利益 17.5億円 EPS 132.7円(3/12)
■2019年1月期 売上高 126億円、経常利益 16.0億円 EPS 103.6円 ce
□2018年7月中 売上高 27.5億円、経常利益 0.2億円 EPS 0.98円 ce
2018年1月期の売上高は前期比25.8%増の128億円、経常利益は同60.0%増の17.5億円と
なり、期初計画を大幅に上回って着地しました。ファミリー型では福岡・大野城市の4物件
を中心に前期を22戸上回る156戸を引き渡したほか、資産運用型も前期を118戸上回る
456戸を引き渡したため、主力の分譲の2セグメントがともに大幅な増収増益となり、全社
業績を牽引しました。また、分譲戸数の増加等にともない管理戸数も前期を519戸上回る
2,881戸まで急伸し、ストック型収益である管理事業も大幅な底上げがなされました。
進行期である2019年1月期の売上高は2.2%減の126億円、経常利益は8.6%減の16.0億円
と一転して減収減益を予想しております。今期の資産運用型の完成戸数(販売予定戸数
ではない)は330戸、ファミリー型は福岡・鹿児島を中心として完成戸数186戸を予定して
います。前の期との比較では期中の完成戸数自体は80戸ほど増加しますが、販売予定
戸数自体は資産運用型が減少する見込みであり、さらに引き渡しも例年通り4Qに集中
する予定のため、期中から期末まで見栄えのしない数字で進捗するとみられます。
今期は2020年1月期を最終年度とする3年中計の中間年度となっておりますが、本年3月
にこの計画値を小幅増額しており、売上高は140億円(従予:141億円、CAGR11%)、経常
利益は17.8億円(従予:17.1億円、CAGR17%)を予想しています。前回の3年中計がかなり
意欲的だったのにも拘わらず、余裕で達成したのと比較すると増額してもなお保守的な
内容と言えます。会社側は首都圏のみならず、空き地が殆ど無く、入札も高騰する福岡
での仕入も意図的に抑えている印象であり、福岡の人口増加という背景はあるものの、
現状の400~500戸程度の供給で頭打ちとみているようです。そのため「街に坂が多い」
マンション適地の長崎や鹿児島に打って出る方針であるほか、福岡では築40年ものの
マンションを賃料収入目的で保持し、10~20年後に建替えるという時間軸を変えた戦略
にシフトしてきているため、このような中計の数字の出し方になっているとみられます。
当社は昨年10月に東証一部に指定変更となっており、その際のPOおよびOA三者割で
約24億円もの巨額の資金を調達しました。現状、PO価格である@1,291円を大幅に割り
込んで株価が推移していることもあり、既述のような中計の増額ローリングを出さざるを
得なかった背景があるとみられます。仕入は進んでいませんが、自己資本比率は23.6
→43.1%へ飛躍的に良化しており、財務体質だけはかなり強固になっているため、今後
は長崎や鹿児島、熊本での仕入れの積み上げに期待したいところです。
ちなみに株主還元については、配当性向30%を基準に利益成長に応じて増配しており、
配当金は【10→12.5→25→33円→33円(予】、と順調に成長していますが、今期はPOに
より株券が大幅に増えてしまったことで、33円配当が据え置かれる見込みです。
*参考記事① 2017-05-09 844円*分割修正済 ---
新中計はコンサバ路線か、コーセーアールイー(3246)。
*参考記事② 2016-05-06 408円*分割修正済 ---
今期40円へ大幅増配も、地震影響有。コーセーアールイー(3246)。
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