先週(2月第2週を指す)は久々に市場が動いた一週間でした。私も15年以上市場に
居座っていることもあり、「リーマンショックの時はこんなレベル済まなかった」等と
つい戦争経験者さながらの過去語りをしてしまうのですが、実際この程度の調整
であれば普通年3回くらいあってもよいレベルですので、アベノミクス以降の5年間
がいかに恵まれていた超絶ボーナスステージ、であったかということだと思います。
前置きはさておき、先週は殆ど売買をしませんでした。最後にちょっとJTをナンピン
買いしたくらいで、あとは何もしていません。JTは何かを狙ってということではなく、
本来はディフェンシブ銘柄のはずなのに、他の銘柄同様にそれなりに下がっていて
利回り(4.69%)的な妙味感が出てきたのが買付の理由です。
あと改めて実感したのは、REITは新興株はもとより、一部上場の大型株と比較し
ても、下げ幅がマイルドで値持ちが良いということです。日経平均が1日で1,000円
下げると、新興株は軒並み10%以上値下がりし、大型株も5%は下がったりしますが、
REITは2%台とかせいぜい3%であったため、REITは新興株との抱き合わせ購入で
資産保全という観点で補完性があると感じました(裁定狙いもアリだと思います)。
で、さらに特徴的だったのはインフラファンドが殆ど下がっていないということです。
インフラファンドは昨年末から物色の矛先が向いていて、相応の高値水準にある
ため、本来は換金売りの対象になりやすいはずですが、そうはなりませんでした。
無論、相場のボラティリティが高くなってきたので、高利回り選好・オルタナティブ
選好が高まったという側面は当然あるとは思いますが、インフラファンドを買って
いる投資主体は、新興株などのそれと全く違うというのは気付きのひとつでした。
ただインフラファンドも無敵、というわけではなく、先述のJTやKDDI、NTTドコモと
いった大型ブルーチップ銘柄も空前の高配当利回りになってきているため、足許
値上がりした状態のままのインフラファンドとの利回りスプレッドが急速に縮まって
いるのはマイナスです。調整を免れた分、今後の値動きは要注意と言えそうです。
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