【3133】海帆(東証マザーズ) -
現在値 708円/100株 PER229.8 PBR2.87 3月配当優待 9月配当優待
東海を中心に飲食店を直営展開。レトロ居酒屋『昭和食堂』が主力。
配当は3末9末に合計4円のため、配当利回りは0.56%となります。
海帆は株主優待制度を導入しておりまして、3末・9末時点で単元株を
保有する株主に対して、2,000円分の食事優待券と(20%割引券を10枚)
年2回進呈しておりますので、配当優待利回りは約6.21%となります。
業績を確認していきます。
■2014年3月期 売上高 41.9億円、経常利益 1.6億円 EPS 39.8円
■2015年3月期 売上高 49.8億円、経常利益 2.7億円 EPS 52.7円
■2016年3月期 売上高 59.2億円、経常利益 1.5億円 EPS 64.9円
■2017年3月期 売上高 63.4億円、経常利益 0.4億円 EPS 2.9円
■2018年3月期 売上高 59.4億円、経常利益 0.0億円 EPS 3.2円 ce修正
□2017年9月中 売上高 30.5億円、経常利益▲0.3億円 EPS 7.8円(11/10)
2017年9月中間期の売上高は前年同期比1.6%減の30.5億円、経常利益
は赤字転落の▲0.3億円となり、期初予想を大きく下回って着地しました。
天候不順やビール仕入原価の高騰により、上期の既存店が前年比88.9%
と極めて低調に推移したほか、新店に関しても条件不合により計画の10
店に対して3店の出店に留まったため、減収減益となりました。なお、最終
利益に関しては、立退料の受領によりかろうじて黒字を確保しています。
なお2018年3月期通期の予算についても修正しており、売上高は前期比
6.2%減の59.4億円(従予:65.3億円)、経常利益は同95.9%減の0.0億円(従予
:0.7億)まで其々修正しています。減額理由に関しては概ね上述のとおり
ですが、業績修正時点が11月8日のため、10月の台風影響により通期で
の巻き返し不可と判断したものと推察されます。また、上期出店がまるで
進んでないわりに、不採算店を中心に10店舗も閉鎖しているため、利益
の落ちがマイルドなわりに、トップラインの落ちはかなり激しくなります。
当社は年限を定めた中期計画を策定していないものの、年間10~20店の
新規出店により、中長期的には売上高100億円・店舗数200店をターゲット
としています。然しながら、足許での退店超過傾向により、店舗数は半年
で109→102店まで減少しているため、もはやこの中長期の目標は役割を
果たしておりません。また特に不信感が残る点は、11月上旬の下方修正の
前に、当社No.2の古参常務で営業本部長でもある石田氏が10月で期中で
辞任している点であり、営業方針やガバナンス面の問題も懸念されます。
またかような状況でありながら、8月には費用増が予想される株主優待の
制度拡充(既存店売上減は主に単価減でなく客数減なので、ヨシックスの
ように株主への20%割引券のバラ撒きで集客する点は一定の理解も可能)
や、依然として前期比倍増となる通期4円の増配予想を掲げている点は、
全方位的に理解出来るものではありません。このような還元方針は、どう
しても配当が欲しい人か、どうしても株価を維持したい人の存在を容易に
想起させるものであり、上場企業としてのありかたが問われています。
*参考記事① 2017-08-18 691円 -
バス送迎イマイチで、レッドオーシャンの駅前へ・海帆(3133)。
*参考記事② 2016-08-17* 449円 --
居酒屋業界における「ロードサイドのハイエナ」、海帆(3133)。
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