【7513】コジマ(東証1部) ---
現在値 364円/100株 PER16.6 PBR0.73 8月配当未定・株主優待
郊外型の家電量販中堅。競争激化で業績悪化し12年ビックカメラ傘下。
配当権利は8月ですが、今期の配当予想は未定となっております。
コジマは株主優待を実施しており、100株以上の株主に対して500円の当社
利用券を2枚進呈しておりますので、(配当)優待利回りは2.74%となります。
業績を確認していきます。
■2014年8月期 売上高 2,622億円、営業利益 23.9億円、EPS 13.5円
■2015年8月期 売上高 2,261億円、営業利益 9.0億円、EPS▲81円
■2016年8月期 売上高 2,262億円、営業利益 20.1億円、EPS 7.3円
■2017年8月期 売上高 2,327億円、営業利益 27.4億円、EPS 30.3円
■2018年8月期 売上高 2,390億円、営業利益 30.0億円、EPS 21.8円 ce
□2017年2月中 売上高 1,149億円、営業利益 0.2億円、EPS 0.6円 ce
2017年8月期の売上高は前期比2.8%増の2,327億円、営業利益は同36.6%
増の27.4億円となり、期初計画を上回りました。洗濯機・冷蔵庫等を中心
とする白物家電が好調に推移したほか、店舗改装効果も相俟って、通期
の既存店売上高は前期比101.3%となりました。また、新店に関しては5店
(ひばりが丘・広島府中・堺鉄砲町・船橋・浮間舟渡)をいずれもGMS/SC
内に出店し、5店の不採算店を閉鎖したため、店舗純増は0となりました。
進行期である2018年8月期の予算は、売上高が2.7%増の2,390億円、営業
利益は9.2%増の30.0億円を予想を計画しています。今期の出店は前年度
並みの5店ほどとなる見通しであり、二俣川と赤池の2店が既に名有りと
なっています。一方、店舗改装に関しては、足掛け4年で既に大半の店舗
を「コジマ×ビックカメラ」のダブルネーム店舗へ改装し終えているため、
今期以降の改装効果は限定的なものとなりそうです。そのため、昨年に
導入を開始したPontaカードの集客効果や、ビックカメラとの物流拠点の
統合が完了間近のため、その原価低減効果等に期待する形となります。
最近の動きで特徴的なのは、既述のとおり新規出店がSCに偏重しており、
従来のロードサイド型の単独出店がなくなってしまいました。更に特徴的な
のは、昨年末に船橋のららぽーと内に出店した新店は、親のビックカメラが
三井不動産から賃借する先進的物流施設「MFLP船橋1」の目と鼻の先に
あり、リアル商業店舗と物流拠点の二重借りをしていることです。つまり、
サプライチェーンの改革や労働力の確保を同時に実現すべく動いている
証左であり、これまでの当社のイメージである“北関東出身のロードサイド
型の家電量販店”とはまるで異なる、筋肉質な会社へ変貌しつつあります。
一応、今期予想ベースでは3期連続での営業2桁増益の計画となっており、
足許の株価水準も、12年にビックカメラが当社の三者割当増資を引き受け
た際の@362円(141億円)をクリアしてきています。そのため、いよいよ復配
が視野に入る頃合となっており、利益剰余金欠損がなお30億円あるものの
資本剰余金振替での配当を期待したいところです。借金を返しまくっている
ので財務も良化しており、自己資本比率も4割に届こうという状況ですので、
復配の確度はかなり高くなってきたものと推察されます。
*参考記事① 2015-12-14 283円 ---
業績悪化で前期は無配転落・今期も配当未定、コジマ(7513)。
*参考記事② 2015-05-19 326円 ---
イオン沖縄ライカムに新店を出店、コジマ(7513)のレビュー。
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