【3048】ビックカメラ(東証1部) --
現在値 1,403円/100株 PER17.0 PBR2.09 8月配当優待 2月配当優待
家電量販大手。ターミナル駅周辺で大型店。傘下にソフマップ・コジマ。
配当は2月8月の年2回・合計12円のため、配当利回りは0.86%となります。
ビックカメラは株主優待を実施しており、2末8末に100株以上を保有する
株主に対して3,000円分(通年合計額)の優待券を進呈しておりますので、
配当優待利回りは3.00%となります。なお1年以上の長期保有で+1,000円、
2年以上の長期保有で+2,000円が追加されるため、利回りが上昇します。
業績を確認していきます。
■2014年8月期 売上高 8,298億円、経常利益 240億円、EPS 57.4円
■2015年8月期 売上高 7,953億円、経常利益 204億円、EPS 39.2円
■2016年8月期 売上高 7,790億円、経常利益 230億円、EPS 65.9円
■2017年8月期 売上高 7,906億円、経常利益 243億円、EPS 74.2円
■2018年8月期 売上高 8,300億円、経常利益 260億円、EPS 82.5円 ce
□2018年2月中 売上高 4,100億円、経常利益 120億円、EPS 38.5円 ce
2017年8月期通期の売上高は前期比1.5%増の7,906億円、経常利益は同
5.6%増の243億円となりました。上期にデジカメ・PC・携帯電話が低調に推
移していたため計画割れペースで進捗していましたが、下期の新店効果
で一気に巻き返し、ほぼ計画線の数字を確保しました。下期は名古屋駅
GT店、AKIBA店(旧ソフマップ)の2店を出店したほか、白物家電が堅調な
傘下のコジマも、通年で5店の新店出店を果たしました。
進行期である2018年8月期の予算は、売上高が5.0%増の8,300億円、経常
利益は6.7%増の260億円を予想しています。当社名での新店は、調布駅の
再開発の核テナントとなる京王調布店と、JR線・東武線船橋駅直上の船橋
東武店の2店が名有となっており、1Q開店済のためほぼ通期で寄与します。
また、足許ではインバウンドの復調が鮮明となっており、既に2015年7月の
ピーク時水準を回復してることから、家電はもとより、医薬品・酒類・玩具と
いった当社が得意な非家電の伸びが期待されます。
ちなみにコジマ以外の連結子会社であるBS11は、相変わらず広告費用等
が重く、増益幅も一頃よりかなり縮小してきていますが、トップライン成長は
年率1割強を確保しているため、まずまず順調といえます。一方、携帯販売
とMVNO事業を展開するラネット社は売上高1,000億円超をキープしている
ものの、営業利益が1年でさらに5億円減って20億円まで落ち込んでいます。
MVNOはともかく、携帯販売のマージン減少や人件費(1,400人)の増加が重
しとなっていると推察され、今期あたりで反転出来るか否かに注目です。
なお、株主還元に関しては今期も12円配の継続を予定していますが、増益
予想のため、予想配当性向は実に14%台まで低下します。2016年にやっと2
円増配したものの、ほとんど株主還元していないので、業績改善にともない
財務良化が著しく、自己資本比率が35%程まで回復していることも踏まえると
今期は15円程度までの増配が期待されます。
コジマとの物流拠点統合といった資金需要をこなしてなお、株主還元しない
のは、2014年6月に刷ったユーロ円CB150億円の償還(転換)が終わってない
こともひとつの要因とみられ、残り50億円強と推定されるこのCBが消えれば
自社株買いを含めた株主還元や株価抑制要素が排除されると思われます。
(※なお、足許の2ヶ月でやっと2億円(@947.5)分くらいが転換されたようです)
*参考記事① 2017-06-14 1,163円 --
好立地出店進むも、見かけ以上に課題も多い・ビックカメラ(3048)。
*参考記事② 2016-11-23 1,018円 --
ラネットがBS11規模に成長、10年ぶり増配のビックカメラ(3048)。
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