【3198】SFPダイニング(東証2部) ---
現在値 1,943円/100株 PER23.3 PBR 2.72 2月配当優待 8月配当優待
居酒屋「鳥良」「磯丸水産」の経営。クリレスHD傘下。
配当は年2回・合計26円予想のため、配当利回りは1.34%となります。
SFPダイニングは株主優待制度を実施しており、2月・8月末の単元株主
に対して4,000円分の食事券を進呈していますので、配当優待利回りは
約5.45%となります。
業績は下記の通りとなっております。
■2014年9月期 売上高 200億円、経常利益 19.8億円 EPS 56.1円
■2015年9月期 売上高 286億円、経常利益 33.3億円 EPS 74.8円
■2016年2月変 売上高 140億円、経常利益 15.6億円 EPS 31.7円
■2017年2月期 売上高 359億円、経常利益 35.6億円 EPS 71.0円
■2018年2月期 売上高 370億円、経常利益 37.0億円 EPS 83.6円 ce
□2017年8月2Q 売上高 185億円、経常利益 20.3億円 EPS 50.4円(10/13)
2017年8月中間期の売上高は前年同期間比4.5%増(※変則決算未監査)
の185億円、経常利益は同17.2%増の20.3億円となり、期初予想をクリア
して増額着地となりました。出店は通期計画の20店に対して、約半分の
9店の出店を済ませたほか、27店の既存店を改装したことにより「鳥良」
の既存店売上は97.8%、「磯丸水産」は97.4%の水準で踏みとどまり、下げ
止まりの兆候が見られました。
2018年2月期通期の予算については、売上高が2.9%増の370億円、経常
利益は3.9%増の37億円の期初計画を据え置いています。出店計画残の
11店に関しては、新橋・蕨・所沢・横浜・八王子・十三・南森町の7店が既
に名有りとなっており、今期は会社側の計画通りに出店が進む公算です。
また、タブレット注文端末の導入が急速に進んでおり、導入店では着実に
単価が増加していることにくわえ、4ヶ国語対応によるインバウンドの取込
も期待されます。上期業績の上振れ分を考慮すると、通期は走破圏です。
また、当社は親会社のクリレス同様に3年中計を公表(減額ローリング済)
しており、最終年度となる2020年2月期に売上高359→470億円(CAGR9%)、
経常利益35.6→47.0億円(CAGR9%)を目指しています。足許220店の展開
店舗を300店まで拡大させる計画ですが、出店速度はペースダウンしてい
るため、純増幅を鑑みるに相当数の業態転換が含まれると推察されます。
基本的には当初「磯丸水産」で出店した好立地・不採算店を「トラ五郎」や
「鳥良商店」といった居抜きそのまま入れる廉価版のフォーマットへ転換
していくものとみられ、実際に餃子の新業態である「トラ五郎」は足許で急
速に店舗数を伸ばしています。なおヨシックスに訴えられた「磯丸すし」も
早々に同業態へと衣替えを果たした模様です。
ということで、主力業態の底入れと廉価版フォーマットの開発により、業績
底入れの機運が高まっており、会社側では一層の株主還元へと舵を切っ
ております。10月までに4.2億円(枠自体は6億円)の自社株を購入したほか、
さらに年末期限で7億円の自社株購入枠を追加で設定しており、これらの
自社株は全て消却する方針としています。“おかわり”の7億円を全て買う
と仮定し、通期の予想配当26円と合算すると、総還元性向は実に70~80%
に及ぶ爆裂高還元となります。これは14年の公開価格の@1,940円を奪回
したことも無関係でないと思われ、晴れて好きなだけ株主(クリレス)還元が
出来るようになった証左とも言えそうです。
*参考記事① 2017-05-29 1,434円 ---
「トラ五郎」は業態転換向けフォーマットか、SFPダイニング(3198)。
*参考記事② 2016-12-04 1,430円 ---
「鳥良」「磯丸」に続く業態開発が課題、SFPダイニング(3198)。
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