成否はともかく値上げは評価、鳥貴族(3139)。 | なちゅの市川綜合研究所

なちゅの市川綜合研究所

「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

IMG_0496.JPG

【3193】鳥貴族(東証一部) ---

現在値 2,871円/100株 PER24.8 PBR5.25 7月配当優待 1月配当優待

居酒屋「鳥貴族」の飲食店舗の運営及びフランチャイズ展開。
配当金は1月7月に4円ずつのため、配当利回りは0.28%となります。

鳥貴族は株主優待を実施しており、1月末7月末現在の単元株主に1,000円
分の優待券を進呈していますので、配当優待利回りは0.97%となります。

業績は下記の通りとなっております。 
■2014年7月期 売上高 146億円、経常利益 8.3億円 EPS 52.4円
■2015年7月期 売上高 186億円、経常利益10.8億円 EPS 56.9円
■2016年7月期 売上高 245億円、経常利益15.4億円 EPS 85.7円 
■2017年7月期 売上高 293億円、経常利益14.2億円 EPS 83.5円 

■2018年7月期 売上高 369億円、経常利益22.8億円 EPS 115.5円 ce
□2018年1月中 売上高 173億円、経常利益 8.4億円 EPS 44.2円 ce 

2017年7月期通期の売上高は前期比19.7%増の293億円、経常利益は同

7.8%減の14.2億円となり、期初予想を大きく下回って減益着地となりました。

直営新店が計画80店のところ、実績58店と大きくショートしたことにくわえ、

全社的な人件費の増加や、30周年記念CPの実施・野菜等の国産食材の

仕入原価高騰により、特に利益面が大きく圧迫されました。なお既存店の

売上高に関しては100%を維持したものの、想定を若干下回った模様です。

進行期である2018年7月期の通期予算については、売上高が25.9%増の

369億円、経常利益は同59.9%増の22.8億円と反転増を見込んでいます。

出店は直営店ベースで純増80店を計画しており、TCC(FC店)の出店も

含めると、およそ100店の純増を目指しています(7月末総店舗数567店)。

また、10月1日より商品価格を全品280→298円へと引き上げているため、
この値上げにより、既存店前提は今期104%で予算が組まれています。

今期は新4年中計の初年度となっており、最終年度である2021年7月期に

売上高293→640億円(CAGR21%)・営業利益14→51億円(CAGR38%)を夫々

目指しています。トップライン成長に関しては、毎期100店程の店舗純増を

目指す外部成長型の戦略となっており、最終年度にはかねてからの目標

である1,000店を実現する青写真になっています。一方、利益については、

タッチパネル導入による生産性向上や、“たれ”工場の新設による原価率

の改善を図ります。また、足許では勤勉(とされる)ベトナム人アルバイトの

採用を強化しており、同国の留学生等の間でも当社のアルバイトは評判も

高いため、昨今の飲食業の採用難対策に関して手打ちがなされています。

(※旧中計目標の売上高500億円・経常利益率5%・500店は、“ほぼ達成”)

 

当社の強みは、現在ドミナント出店をしている3大都市圏だけでも、あと500

店程は出店出来る余地が残されていることであり、向こう4年間は無理して

地方都市に出店しなくても十分成長出来ることです。また今般の値上施策

についても、価格変化に敏感な地方に出店してからでは遅いため、コスト

プッシュ理由だとしても、タイミング的には今しかなかったように思います。

 

*参考記事① 2017-05-15 2,576円 ---

まさかの中間未達で次回中計が気掛かり、鳥貴族(3193)。


*参考記事② 2016-10-29 2,771円 ---
中計前倒達成&今期も2割成長で気配絶好・鳥貴族(3193)。

 

 

会社四季報 2017年 4集秋号 [雑誌]

新品価格
¥2,060から
(2017/9/10 07:44時点)

*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に 
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。


このエントリーをはてなブックマークに追加にほんブログ村