今期未達圏も、そろそろ復配に期待・丸善CHIホールディングス(3159)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3159】丸善CHIホールディングス(東証1部) --

現在値 348円/100株 PER35.8 PBR0.91 1月無配 7月株主優待

丸善とTRCが統合。ジュンク堂、雄松堂も参加。大日本印刷傘下。
配当予想は未定となっておりますが、今期も無配公算が強そうです。

また丸善CHIは株主優待制度を実施しており、100株以上を保有する

7末の株主に対して1,000円分の株主優待券を進呈しておりますので、

優待利回りは2.87%程度となります。

業績を確認していきます。
■2014年1月期 売上高 1,633億円、経常利益 15.1億円 EPS 9.8円 
■2015年1月期 売上高 1,688億円、経常利益 18.9億円 EPS 9.1円 
■2016年1月期 売上高 1,751億円、経常利益 22.6億円 EPS 11.1円

■2017年1月期 売上高 1,784億円、経常利益 20.1億円 EPS 5.8円

■2018年1月期 売上高 1,800億円、経常利益 20.0億円 EPS 9.7円 ce
□2017年7月中 売上高 924億円、経常利益 16.2億円 EPS 14.2円(9/14) 

2017年7月中間期の売上高は前年同期比0.3%増の924億円、経常利益
は同14.5%減の17.7億円となり、会社予算との比較はないものの、増収

減益となりました。主力の文教販売において、好採算の図書館の設計

・施工案件が減少したものの、図書館サポート事業における受託館数

が期初比76館増の1,206館まで大きく増加したため、増収となりました。

一方で、この図書館サポート事業の受託館数の増加による準備費用や

人件費が増加したため、全社利益を大きく押し下げる結果となりました。


2017年1月期通期の予算に関しては売上高が前期比0.9%増の1,800億

円、経常利益は0.7%減の20億円となる期初予想を据え置いています。

当社は文教販売における行政・教育機関向けの納品が多く、業績が著

しい上期偏重型となっているため、上期の数字の仕上がりを鑑みるに

今期は早くも未達圏と思われます。特に図書館サポート事業における

人件費増は、今期以降も構造的に影響してくる要素のため要注意です。


当社は中長期計画を開示していないものの、中長期的な成長ドライバー

としては、やはり図書館サポート事業が核になるとみられます。既述の

とおり、受託館数は足許でも飛躍的な増加を遂げているほか、競合の

蔦屋の図書館受託も相次ぐ不祥事で行政の評判を落としているため、

業容拡大の好機となっています。小学館プロやボーネルンドと組んで、

昨年11月に開業した大和市の複合文化施設は想定超で推移している

ほか、同年7月に開業した日本初のイオンモール内公立図書館である

つがる市図書館の受託(※なお内装は船場)等によりノウハウの蓄積も

進んでいることから、受託館数の増加トレンドの継続が見込まれます。

 

今期は減額修正含みのため微妙な部分があるものの、ここ数期の間

に渡り、コンスタントに20億円程の利益が出ているため、有利子負債

の削減が進んでおり、自己資本比率は3割弱の水準まで回復してきて

います。そのため、当社はこれまで長らく配当を見送ってきましたが、

いよいよ復配が視野に入る状況に転じてきています。さすがに今期は

難しいかもしれませんが、来期はそろそろ「1円~」程度の復配に期待

したいと思います。


*参考記事① 2015-10-19 352円 --

蔦谷の敵失で図書館受託伸長?丸善CHIホールディングス(3159)。

*参考記事② 2014-11-30 359円 --
丸善CHI(3159)から優待の自社商品券がきたのでレビュー。

 

 

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