持ち直し基調濃厚で、復配は今期か来期か?アマナ(2402)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【2402】アマナ(東証マザーズ) ーーー

現在値 951円/100株 PER21.5 PBR2.84 無配 12月配当優待

CG制作、Web販促強い広告会社。ストック写真販売と両輪。
前の期は無配であり、今期の配当も現時点では予想無しとなっています。

アマナは株主優待制度を導入しており、12月末時点の単元株主に対して

北海道東川町産の新米2kgを進呈しておりますので、米を1kg440円で換算

した場合の配当優待利回りは約0.92%となります。

(別途長期優遇制度があり、継続1年で+2kg、継続3年で+4kgとなります)

業績を確認していきます。  
■2014年12月期 売上高 209億円、経常利益▲0.5億円、EPS 1.6円
■2015年12月期 売上高 196億円、経常利益▲11.8億円、EPS▲294円 
■2016年12月期 売上高 215億円、経常利益 3.1億円、EPS 18円 
■2017年12月期 売上高 232億円、経常利益 4.2億円、EPS 44.2円 ce
□2017年6月中間 売上高 106億円、経常利益 2.6億円、EPS 32.2円(8/10)

2017年6月中間期の売上高は前年同期比1.7%増の106億円、経常利益は

同1.7倍の2.6億円となり、会社予想との比較はないものの順調に推移しま

した。これまでのビジュアルの企画制作から、広告代理・プロモーション業

に重きを置いたコンテンツ企画制作へのシフトが奏功しており、全般的に

受注の幅が広がっています。また、“事業付加価値額”という新たな採算

性管理のKPIを導入したことで、利益管理が改善し、収益が良化しました。


なお2017年12月期通期の予算については、売上高が8.1%増の232億円、
経常利益は32.5%増の4.2億円と期初予想を据え置いています。引き続き

“事業付加価値額”が高く、好採算のコンテンツ企画制作の選別受注を推

進していくほか、費用面では外注活用による固定費低減策を進めており、

 

人員数もこの1年で1,137→1,016人まで低下し、採算性が向上しています。

比較的借金が多いため、支払利息とシ・ローン手数料がやや重いものの、
中間時点の高進捗に支えられ、通期業績はほぼ走破圏と推察されます。

当社は2013-2015年の3年中計期間を「モデル変革期」と位置付け、対象

の3年間で売上高1.4倍増を達成しました。そして今期から2019年12月期ま

での新3年中計期間は「収益力向上期」との位置付けであり、営業利益を

5億→10億円に倍増させる計画です。クラウド型案件管理のACPの活用や

“75種クリエイティブサービス”と“産業別営業体制”のマッチングシステム

の活用により、事業付加価値額を極大化する仕組みが、いよいよ本格化

する見通しであり、実際に直近6ヶ月で業績数字にも表れてきています。

そのため、現状の会社側計画の中計目標値に過大感は感じられません。

足許の業績動向は、ここ数年の当社の動きから一変しているので、当社

第2位の大株主(10.8%)に躍り出たCCCと、当社役員でもある増田宗昭氏

が営業面で手を貸している可能性が高そうです。CCCは昨年秋に同業の

フォトクリエイトをTOBで完全子会社に収めた経緯もあり、提携カメラマン

や提携施設網を持つ同社との連携や、さらに一歩踏み込んだ資本異動

も想定されるような状況ですので、今後のCCCの動きが注目されます。

(※ちなみにCCCの当社株はもともと増田氏が個人で保有していた模様)

 

そして業績の回復基調が確認出来ると、気になるのは復配の時期ですが

足許で利益剰余金のマイナスが▲4.6億円までさらに減少しているため、

今期予算の達成と剰余金振替等により、外形的に見れば今期での復配が

視野に入るところまで来ていると言えそうです。ただ既述のシ・ローンは、

実に30億円級となっており、これをIT投資や本社改装に使う計画とのこと

ですので、その辺の投資負担が重いことも考慮すると、来期まで“お預け”

となる可能性も十分にあるので、その辺は留意が必要です。


*参考記事① 2017-04-14  730円 --- 
大株主CCCとの協業で、今期の復配に期待・アマナ(2402)。

*参考記事② 2015-09-20 815円 ---
LINEに続きグリーとも提携、売上好伸長のアマナ(2402)。

 

 

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基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。


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