【3474】G−FACTORY(東証マザーズ) ---
現在値 952円/100株 PER18.0 PBR3.89 12月無配 6月株主優待
店舗型サービス業向け、内容設備リース等を提供。うなぎ専門店も運営。
配当基準日は12月ですが、配当実績はなく、今期も無配予想です。
G−FACTORYは株主優待制度を実施しており、単元株を保有する6月末
の株主に対して1,000円分のクオカードを進呈しておりますので、優待利回
りは約1.05%となります。
業績を確認していきます。
■2014年12月期 売上高 15.9億円、営業利益 1.5億円 EPS 16.9円
■2015年12月期 売上高 20.9億円、営業利益 2.7億円 EPS 32.0円
■2016年12月期 売上高 25.8億円、営業利益 4.4億円 EPS 50.0円
■2017年12月期 売上高 30.1億円、営業利益 5.0億円 EPS 46.7円 ce
□2017年6月中 売上高 14.1億円、営業利益 2.2億円 EPS 18.0円(8/10)
2017年6月中間期の売上高は前年同期比9.5%増の14.1億円、営業利益は
同16.3%減の2.2億円となり、中間予想非開示のため計画比は不詳ですが
増収減益での折り返しとなりました。主要取引先である遠藤商事(Napoli)
が4月に破産したことや、前年同時期はリース物件を他リース会社に売却
していたことで譲渡益を出していましたが、足許では物件を固定資産に計
上して自社リースしているため、固定資産税が増加して減益となりました。
なお、売上構成比は少ないものの、「宇奈とと」は堅調に推移しています。
進行期の2017年12月期通期については、売上高が17.0%増の30.1億円、
営業利益は11.9%増の5.0億円の期初予算をそのまま据え置いています。
上期の遠藤商事破産による数字の剥落があるものの、当該事案の解決
に割いていた人的リソースが復元するほか、今後は自らがライセンサーと
なって「Napoli」等のブランドを継承していきます。また、マザーズ上場によ
る与信強化により、会社側の想定を超えて引合案件が増加しているため、
当初の予算通りの数字を確保する見通しとなっています。
なお今期は3年中計の初年度となっており、最終年度の2019年12月期に
売上高38.0億(CAGR14%)、営業利益6.8億円(CAGR15%)を目指しています。
基本的に自社リースの拡大によるストック型の成長を志向しており、具体
的なKPIとして内装設備リース資産4.8→9.0億円、建物資産1.8→2.9億円
への増加をそれぞれ見込んでいます。また東京以外の地方エリアやタイ
やベトナムといった本邦外食企業が好んで進出する海外エリアへと拠点
を増やし、単純に取り扱いのボリュームを膨らませていく目論見です。実際
8月にはタイでリンガーハットが当社のアレンジでの出店を果たしています。
当社を評価する上でポイントとなるのはビジネスモデルに目新しさがなく、
競合他社が圧倒的に強力な点です。厨房什器の受注情報で一次情報を
確保出来るテンポスバスターズ(2751)も厨房什器再販以外にも触手を伸
ばし始めており、守備範囲が非常に広いほか、クロップス子会社で上場を
控えるテンポイノベーション(3484)はレインズインターナショナルの流れを
組む非常に勢いのある会社で、売上高も既に当社を抜き、大きく引き離し
ています。特に同社は当社と目と鼻の先の西新宿から、高グレードビルの
JRミライナタワーに移転しており、社員数(当社:35名vs同社:53名)も年収
(当社:428万円vs同社:611万円)も目立った差になってきているので、イケイ
ケの人海戦術を採る同社との差は今後さらに広まっていくと予想されます。
少なくとも、新宿においては会社規模も本社立地(新宿駅上)も勝る同社に
まずは相談する取引先も増えると思われ、新宿駅から遠くて古いセンター
ビルに本社を置く当社は、営業的でも採用面でも不利な立場となります。
(※店舗仲介業が主力で野村OBの清原さんのエリアクエストも西新宿です)
また、かつて名証に上場していた店舗流通ネット(3351)が「リース店舗」の
パイオニアであり、同社はハークスレイ傘下の非上場になってしまったも
のの既に230億円(※他セグ含む)の年商があり、ハークスレイの強力な
後ろ盾とともにこの居抜き業界に君臨しているため、“後発かつ小粒”な
当社が、これらの大手とどのように差別化していくのかは見ものではあり
ます。インバウンドを中心とした鰻ブーム、でも来れば話は別ですが・・・。
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