【6082】ライドオン・エクスプレス(東証一部) --
現在値 934円/100株 PER16.2 PBR2.23 3月配当株主優待
『銀のさら』『釜虎』など調理済み食材宅配事業を全国展開。通販・小売も。
配当は3末一括の10円配当のため、配当利回りは1.07%となります。
ライドオン・エクスプレスは株主優待制度を実施しており、3末に単元株を
保有する株主に対して、2,500円分の当社利用券を進呈しておりますので
配当優待利回りは約3.74%となります。
業績を確認していきます。
■2014年3月期 売上高 164億円、経常利益 9.1億円、EPS 59.8円
■2015年3月期 売上高 172億円、経常利益 10.5億円、EPS 58.8円
■2016年3月期 売上高 173億円、経常利益 11.8億円、EPS 66.2円
■2017年3月期 売上高 179億円、経常利益 11.0億円、EPS 58.5円
■2018年3月期 売上高 184億円、経常利益 10.0億円、EPS 57.5円
□2017年6月1Q 売上高 41.0億円、経常利益 1.1億円、EPS 5.5円 ce
□2017年9月中 売上高 84.7億円、経常利益 4.0億円、EPS 23.0円 四e
2017年3月期の売上高は前期比3.7%増の179億円、経常利益は同6.4%減
の11.0億円となり、期初計画を下回ったものの、中間時点の減額修正水準
はクリアしてきました。FCを含めた総店舗数は724→723店とほぼ変わらず
だったものの、主力の「銀のさら」や廉価版の「すし上等!」が堅調に推移
したため増収を確保しました。一方で、育成中の「すし上等!」の販促費の
増加やファインダイン事業への投資増により、利益は圧迫されました。
進行期である2018年3月期の予算については、売上高が2.4%増の184億円
経常利益は同8.8%減の10.0億円を予想しています。主力の寿司2ブランド
が堅調に推移する想定ですが、WEBからの注文比率増加のために販促
費を積み増す方針であるほか、注力中のファインダイン事業を中心に追加
のシステム投資を実施する計画のため、期初は連続減益予想となります。
既に8月14日に1Qが開示されており、微妙な進捗となっていますが、GWを
狙って販促費(TVCM、WEB広告)を投じたほか、その他の事業への投資も
実行した形跡があるため、ひとまずは様子を見たいと思います。
当社は3年後の2020年3月期を最終年度とする中計を策定しており、最終
的には売上高209億円(CAGR5%)、経常利益(CAGR11%)を定量目標に置い
ています。3年に均せば利益変化率こそ年間2桁となりますが、今期も来期
も経常利益は10億円予想で、最終年度にグッと伸びる闇鍋型の偏重計画
ですので、信頼度は微妙です。要は当初2年を投資フェーズ、として位置
付けており、ファインダイン事業の提携レストラン数を飛躍的に増加させる
青写真を描いています。
しかしながら、確固たる地位を築いたすし事業はともかく、この他レストラン
の宅配代行を請け負うファインダイン事業に関しては競合状況が厳しく、
万年上場候補銘柄であるスターフェスティバルや、LINEが筆頭株主であり
全国に2,000ヵ所の新聞販売店(ASA)を擁する朝日新聞社が資本参加した
夢の街創造委員会との“陣取り合戦”の激化が予想されます。特に夢の街
とは会社の体力や後ろ盾にかなりの差があるため、この中計の数値達成
の如何以上に、一刻も早い有力企業との提携や資本参加が待たれる状況
です。6月にあのZMPに出資していますが、こうした一足飛びの出資ではなく
大手通信やネット企業との提携といった、もっと“軽い手”が望まれます。
一方、株主還元に関しては、今期も据置きの10円配当を見込んでいます。
事実上の無借金であり、ネット現金は27億円程あるため、もう一段の還元
余力がある筈ですが、当社は一応グロース企業ですので、システム投資
なのか、MAなのかはわかりませんが、これ以上は株主還元に回さずに、
業容拡大に向けた新規投資への有効活用を期待したいところであります。
*参考記事① 2014-03-08 1,325円 *分割修正後 --
寿司・釜飯優待銘柄、ライドオンエクスプレス(6082)の3Q決算レビュー。
*参考記事② 2013-10-31 上場前参考価格1,100円 *分割修正後
銀のさらが上場! ライドオン・エクスプレスの初値予想。
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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
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