【8214】AOKIホールディングス(東証1部) ーーー
現在値 1,442円/100株 PER16.5 PBR0.88 3月配当優待 9月配当優待
紳士服専門店2位。複合カフェやカラオケ、結婚式場『アニヴェルセル』も。
配当は3月9月の年44円配当であり、配当利回りは3.05%となります。
AOKIホールディングスは株主優待制度を実施しており、3末9末に単元株を
保有する株主に対しAOKI・ORIHICAの20%割引券を5枚(他割引併用可)
やカラオケ・コートダジュール、複合カフェの快活CLUBの20%割引券を10
枚進呈しております。割引券のため優待利回りの算出はしませんが、さら
にこれと別にアニヴェルセルの10万円割引券も付いてきます。
業績を確認していきます。
■2014年3月期 売上高 1,794億円、経常利益 208億円、EPS127.7円
■2015年3月期 売上高 1,838億円、経常利益 189億円、EPS107.4円
■2016年3月期 売上高 1,885億円、経常利益 176億円、EPS127.7円
■2017年3月期 売上高 1,940億円、経常利益 138億円、EPS83.3円
■2018年3月期 売上高 2,005億円、経常利益 140億円、EPS87.1円 ce
□2017年6月中 売上高 462億円、経常利益 8.6億円、EPS3.7円(8/4)
□2017年9月中 売上高 850億円、経常利益 8.0億円、EPS4.6円 四e
2017年3月期の売上高は前期比2.9%増の1,940億円、経常利益は同21.2%
減の138億円となり、増収減益も期初予算割れの結果となりました。主力
のファッション事業は改装効果が効き既存店増収(103%)を達成したものの
改装セール実施に伴う利幅の低下や改装費用の増加したほか、第二の
柱のブライダル事業においても、新旗艦店のみなとみらい店一巡により、
挙式組数・単価ともに減少したことで、利益率が大幅に悪化しました。全
社では、中間時点に減額した修正計画にも届かない結果となりました。
進行期である2018年3月期の予算は、売上高が3.4%増の2,005億円、経常
利益は同0.8%増の140億円を予想しています。予算の前提として、全ての
セグメントがもれなく増収増益の計画となっているため、“気合い予算”の
印象が強いことは否めませんが、3年ぶりの既存店増収を果たした主力の
ファッション事業が改装店を中心に底堅く推移していることや、前の期に大
きく沈んだブライダル事業も自律反発的な受注増加が期待されます。
ただ、当社の中長期的な業績の鍵を握るのは、これら主力の2事業でなく
不採算のファッション事業店舗跡地等を活用して成長を遂げる複合カフェ
事業であり、前年度には52店もの新規出店を済ませたほか、今期も21店
の出店を計画しており、今期も当セグはトップライン段階から2桁の伸びを
遂げる計画です。伸び悩み気味のカラオケ事業とのオペレーション統一化
や人材の相互融通などにより、更なる利益率の改善を図ります。出店によ
り経費が先行していますが、かつて単独で上場企業だったブライダル事業
(ラヴィス・旧JQ:2465)の利益を早晩抜き去るのは確実とみられます。
そんなわけで、紳士服や結婚式もクールビズや少子化により構造的にダメ
になっていくことが確実な状況で、事業ドメインを大きく切り替えている真っ
最中ではありますが、企業成熟化に伴い急速に株主還元に注力しており
【15→17.5→22.5→33→36→40→43円→44円(予】、と増配しています。
配当性向は30%基準ですが、別に総還元性向を50%と定めており、同業の
青山商事の130%水準に及ぶ爆裂高還元には見劣りするものの、実際そこ
そこの量の自社株買いを実施しているため、足許の実勢では性向70%ほど
の株主還元を行っています。そのため、本来であれば今期の業績の出直
りを確認してから・・・というのが基本なのですが、この還元水準であれば
目を瞑って買っても怪我をしないような雰囲気はあります。
*参考記事① 2016-12-22 1,462円 ーーー
挙式苦戦も、還元志向は強まる。AOKIホールディングス(8214)。
*参考記事② 2014-12-18 1,185円 ーーー
消費増税が紳士服業界に直撃、AOKI(8214)ホールディングスのレビュー。
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