【2417】 ツヴァイ (東証二部) -
現在値 779円/100株 PER76.8 PBR0.77 2月配当 株主優待あり
結婚相手紹介サービス大手、最多会員数を保有。イオン傘下。
配当は年間30円配のため、配当利回は約3.85%となります。
株主優待として、100株以上保有で入会時の活動サポート費50%割引券
が3枚もらえます。1枚でも使う機会があれば、数万円の得となります。
業績を確認していきます。
■2014年2月期 売上高 41.1億円、経常利益 3.2億円 EPS 44.1円
■2015年2月期 売上高 37.9億円、経常利益 2.7億円 EPS 40.1円
■2016年2月期 売上高 38.9億円、経常利益 1.6億円 EPS 21.5円
■2017年2月期 売上高 37.6億円、経常利益 0.8億円 EPS 9.1円
■2018年2月期 売上高 38.0億円、経常利益 0.9億円 EPS 10.1円 ce
□2017年8月中 売上高 19.5億円、経常利益 0.3億円 EPS 3.8円 四e
2017年2月期の売上高は前期比3.3%減の37.6億円、経常利益は同53.4%減の
0.8億円となり、期初計画を割込みました。9月からポータルサイトを一新し
翌月に新プランも投入して客単価を伸ばしたものの、新規入会者数の減少に
歯止めがかからず(昨対92%)、前期並みに推移した退会者数とネットして大幅
純減となり、会費収入が大きく落ち込みました。沖縄拠点のコールセンターに
よる顧客誘引策も、効果は限定的だった模様です。
なお進行期の2018年2月期の売上高は1.0%増の38億円、経常利益は7.8%増
の0.9億円を予想しております。但し、新規入会者数を16.8%増となる13,200名、
退会者数を4.8%減の12,600名を前提KPIに置いた、相変わらずの"気合予算"
なので、達成の見込みはほとんどありません。既にサイト(と裏のシステム)の
リニューアルは過年度に済ませているので、周辺事業を伸ばすことが今年度
の施策の中心になると思われます。
厳しいのは、当社はこれまで結婚相談事業で唯一の上場企業でしたが、IBJや
パートナーエージェントが上場を果たし、IBJに至っては自前の結婚相談事業
にくわえて、地方の独立系の業者もコンソーシアムで囲い込んでいるので、
地方におけるイオンの圧倒的な信用力を武器に会員数を伸ばしてきた当社
は構造的に苦しい状況になっています。
また、目下注力中のパーティー事業や自治体連携などでも、IBJやリンクバル
といった信用力のある上場企業と露骨に競合するようになってしまっており、
これまでリードしていた自治体向けも後れをとっています。そのため、婚約後
の式場送客に留まらず、その後のライフスタイルに深入りした事業展開が求
められており、親会社のイオンが相当積極的に当社経営に介入しない限り、
浮上は一切見込めない状況に追い詰められている印象です。
ただ当社はそれでもまだ黒字企業であり、配当の吐き出しによりBPSは毎期
毎期削られているものの、無借金状態が続いています。現金もイオンのCMSと
みられる12億円にくわえ、有価証券も10億円保有しているので、ジリ貧業績
でもタコ足配当を継続出来る体力が残っています。今期も配当予想は前期並み
の30円を出してきており、この配当予想が"未定"にでもなったりしないうちは、
減配はしてこないものと思われます(※願望込み)。
*参考記事① 2016-06-18 768円 --
業績凋落で30円配当が"タコ足"圏へ、ツヴァイ(2417)。
*参考記事② 2015-05-25 870円 ---
婚活パーティが競争激化で苦戦中、ツヴァイ(2417)のレビュー。
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