まさかのトップライン減少で、採算性重視へ変更か・ジーフット(2686)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【2686】ジーフット(東証1部) ---

現在値 769円/100株 PER11.6 PBR1.27 2月配当優待8月配当優待

イオン系の靴小売。中部地盤に全国展開。ツルヤ靴店・ニューステップ合併。
配当金は2月8月の年2回計20円で、配当利回りは2.60%となります。

ジーフットは株主優待を実施しており、100株を保有する株主に対して、2月
・8月の年2回、1,000円分の買い物券(年間2枚)進呈しておりますので、
配当
優待利回りは5.20%となります。今年から年1→2回優待に変更になりました。


業績を確認していきます。
■2014年2月期 売上高 983億円、経常利益 44.2億円 EPS 52.4円
■2015年2月期 売上高 1,034億円、経常利益 54.6億円 EPS 67.2円
■2016年2月期 売上高 1,039億円、経常利益 54.7億円 EPS 67.1円
■2017年2月期 売上高 1,022億円、経常利益 50.2億円 EPS 63.0円  
■2018年2月期 売上高 1,040億円、経常利益 55.0億円 EPS 65.8円 ce 
□2017年8月中 売上高 545億円、経常利益 34.0億円 EPS 43.5円 ce

2017年2月期の売上高は前期比1.6%減の1,022億円、経常利益は同8.1%減
の50.2億円となり期初予想を下回りました。商品別ではスポーツシューズが
同107%、子供靴が106%と上伸したたものの、婦人靴が89%・紳士靴が94%
と低迷したほか、利幅の出るPB商品比率も37.3→31.9%へ低下しました。
天候不順も相俟って、トップラインからの減少となりました。
店舗数について
は新店37店・
閉店26店の純増11店となり、期末で計880店となりました。

進行期の2018年2月期の売上高は、1.7%増の1,040億円、経常利益は9.4%増
の55億円を予想しています。今期の新店は約50店を見込んでおり、閉鎖店数
は基本的にはSB継続による採算性向上がメインと思われますので、増益は
ともかく、今期もまた減収となる可能性があります。不調の婦人靴のテコ入れ
として、女児・ママが一緒に靴を買える新業態「Kids plus」や、高単価紳士靴
の新業態「INVITO」を展開していく方針です。


また2020年3月期を最終年度とする3年中計では、売上高1,040→1,080億円、
営業利益55→65億円の定量目標を置いており、この他のKPIとして、期末店舗
数を880→1,000店とする計画です。基本的には親会社であるイオンの4シフト
施策に沿う形で、デジタル分野におけるイオングループのオムニチャネル(EC)
との連携強化によるEC売上比率の向上や、機能性商品拡充によるシニア向け
の強化を図っていく計画で、中期的にも規模より採算を重視している印象です。

そのため、会社としては既に成熟フェーズに入ってきた印象であり、株主還元
についても配当性向30%水準で毎期増配【7.5→11→19→20→20円(予】して
いるものの、なお還元過少気味で、自己資本比率がどんどん良化しています。
当社は15年11月に名証2部から東証1部に指定変更となった際、約5.1億円の
公募増資をしており、その際の株価(@1,032円)水準を回復出来ていないので、
派手に増配しずらい部分があるのかもしれませんが、親会社のイオンについて
いって本格的なアジア展開でもしない限り、さほど資金需要はないと思います。


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