錦糸町丸井にまさかの大型出店へ、ジャパンミート(3539)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3539】ジャパンミート(東証2部)  --

現在値 1,990円/100株 PER21.7 PBR2.56 7月配当優待 1月配当

茨城中心に関東でスーパー展開。業務用スーパー「肉のハナマサ」も。
配当金は2月8月の年2回計20円で、配当利回りは1.01%となります。

ジャパンミートは株主優待を実施しており、7月に100株以上を保有する株主
に対して、2,000円分自社取り扱いの精肉商品を進呈しておりますので、配当
優待利回りは2.01%となります。

業績を確認していきます。当社は昨年4月のIPO銘柄です。
■2014年7月期 売上高 786億円、経常利益 24.8億円 EPS 60.1円
■2015年7月期 売上高 915億円、経常利益 35.5億円 EPS 83.2円
■2016年7月期 売上高 958億円、経常利益 42.9億円 EPS 108円
■2017年7月期 売上高 1,003億円、経常利益 43.9億円 EPS 91.4円 ce 
□2017年1月期 売上高 518億円、経常利益 24.4億円 EPS 53.4円(3/13)

2017年1月中間期の売上高は前年同期比5.4%増の518億円、経常利益は
同0.5%増の24.4億円となり、大よそ市場予想水準での落着となりました。
出退店状況については、既に名有だった立川・越谷の2店を出店したものの、
1店を閉鎖したため、上期純増は1店に留まりました。ただお得意の異常値
販売が奏功し、全店の既存店売上は22ヶ月連続で100%をクリアしました。

なお2017年7月期通期の予算については、売上高が3.2%増の1,003億円、
経常利益は2.4%増の43.9億円を据え置いています。下期出店については、
「肉のハナマサ」の亀戸・葛西が既に名有となっているほか、大型店舗の
「生鮮館」が錦糸町丸井のB1Fに約850坪の(都心店舗としては異例の)大箱
を6月に出店する予定となっています。この錦糸町店は今期の業績への寄与
云々よりも、この都心大型店モデル自体の成否を占う重い一手となります。

こうした野心的な新店にくわえて、ハナマサの買収に代表される当社の特色
であるMAによる業容拡大施策も徐々に明らかになってきており、足許の4月
にはスーパーのレジ打ち等の(派遣)業務請負のアクティブマーケティング社の
追加株式を取得して連結化したほか、1月には「肉フェス」の運営会社である
AATJの全株式を取得して、完全子会社にしています。このAATJは肉に限らず
食に関するイベントを得意としており、中長期的なシナジーが期待出来ます。

当社は中長期的な定量目標を具体的に開示していませんが、上場してからの
1年間で店舗改装投資や加工工場への投資、都心大型店や相次ぐMAなどで、
順調に上場時の調達資金を消化してきています。IPO時に公開株数が当初の
想定の半分以下に留まってしまったことも考慮すると、潜在的な資金需要は
それなりにあるものと想像され、東証二部に上場して1年が経ち、株価位置
も高値圏にある現在の状況は、会社側にとって絶好機であるとも言えます。

また、依然として抑制気味の株主還元方針も引っかかりますので、その辺の
資本政策的なところに関しては、要注意の局面を迎えたように思われます。

*参考記事① 2016‐11‐07 1,462円 ---
ジョイフル本田と協業で西進か、ジャパンミート(3539)。


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