投資でも"バンクロール"が重要。 | なちゅの市川綜合研究所

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(長文につきご注意ください)
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"バンクロール"という言葉をご存じでしょうか。一般的にはあまり馴染みが
ないかと思いますが、ギャンブルの世界で資金余力を表す言葉です。勿論、
投資とギャンブルは違うと思いますが、このバンクロールの考え方は投資の
世界でも共通する考え方だと思います。

どういうことかと言うと、カジノのポーカーテーブルをイメージして欲しいので
すが、手許に山のように積まれた沢山のチップがあったとしても、チビチビと
数枚を賭けながら様子を見て、ここぞという時にだけ大きく賭けて、大きく
回収するのが、ギャンブルにおける基本セオリーであるということです。

それだけでは「まぁそりゃそうだろな」位の感想でしかないかと思いますが、
重要なのは賭けられるお金を必要以上に用意しておくことそれ自体なのです。
無論、ゲームや相場に合わせて賭金を上げ下げすることも重要ですが、何が
起きても良いように十分な現金を手許に用意して、心理的に余裕あるの状態
にしておくことが大事ということです。

だからバンクロール(投資余力)の限られた投資家さんが資金を寄せ集めて、
そーせいや任天堂などのワンロット百万以上の値嵩株に一点買いスタイルで
飛び込むのは相応のリスクを伴なう行為です。特にそういった値嵩株を弄る
のはセミプロ以上の投資家さんが多いので、能力的にも資力的にも分の悪い
勝負を強いられることは、感覚的にもイメージしやすいかと思います。

少し具体的に言うと、投資できるお金が100万強しかない投資家さんが、
そーせいを100株買った後に運悪く値下がりしてしまった場合、「大出血の
損切りをする」or「反発するようにひたすらお祈りして持続する」といった
決断を、打ちひしがれた精神状態でしなくてはならないことになります。
凄腕ばかりがたくさんいる銘柄の中で、自分はナンピンという選択肢すら
出来ないのですから、将棋で例えるならプロの棋士達に対して、わざわざ
自分の飛車角を落として戦っているような分の悪さがあります。

そのためバンクロール確保の観点のみで言うと、100万程の資金があって
バイオ株を買いたい場合、無理してそーせいを買うのではなく、例えば約
13万円のティッシュ(J.TEC)をひとつかふたつ買う方が正解となります。
そして残りを現金で残しておけば、株価が半値になっても、3分の1になっ
ても余裕でナンピン出来るので、心理的負荷の少ない状態で判断していく
ことが可能です。これで少なくとも心理的余裕だけはセミプロと概ね同じ
土俵に立つことが出来ます(※ティッシュが上がるかどうかは別問題です)


そしてこの十分なバンクロールの確保、という考え方は私自身もマカオの
カジノでなどでは実践出来ているのですが、株取引ではまだ出来ていない
部分が大きく、バンクロール創出による心理的余力の確保に関しては自分
でも課題認識があります。そしてそういうのが重要な局面だと思うので、
その辺の自戒を込めて今日はこういうエントリした次第です。

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