現在値 815円/100株 PER6.1 PBR0.94 11月配当未定 株主優待
キーセットなど自動車電装品製造。仏ヴァレオのキーシステム買収。
直近の配当実績は5円(5月)でしたが、今期の配当予想は未定となっています。
ユーシンは株主優待を導入しており、11末に単元株を保有する株主に対して、
1,000円分のクオカードを進呈していますので、利回りは約1.22%となります。
1年以上保有を継続する株主に対しては、倍の2,000円分を進呈しております
ので、利回りは約2.44%となります。
業績を確認をしていきます。
■2013年11月期 売上高 1084億円 営業利益 17.9億円 EPS 13.3円
■2014年11月期 売上高 1559億円 営業利益 30.7億円 EPS▲15.2円
■2015年11月期 売上高 1642億円 営業利益 47.1億円 EPS 8.5円
■2016年11月期 売上高 1538億円 営業利益 32.6億円 EPS▲348円
■2017年12月期 売上高 1540億円 営業利益 49.1億円 EPS 139円 ce変
□2017年5月中間売上高 710億円 営業利益 16.6億円 EPS 19.8円 ce
2016年11月期の売上高は前期比6.3%減の1589億円、営業利益は同30.7%減
の32.6億円となり、期初予想を下回りました。主力の自動車部門は欧州を中
心とするUAM部門がスロバキアの製品不具合やイタリアの立ち上げ費用の
増加等で落ち込んだことが大きく、全般的に円高影響も受けました。また産業
用機械部門と住宅機器部門については、おおむね前期並みで推移しました。
なお今期より決算期を12月に変更し、13ヶ月間の変則決算となるため単純な
比較はできないものの、今2017年12月期の売上高は微増の1544億円、営業
利益は約5割増の49.1億円を計画しています(※想定レートEUR/JPY=116)。
自動車・農機・建機・工作機械市場も全世界では年率約3~6%の成長が予想
されているため、欧州UAM部門の改善も相まって反転増となる見込みです。
冒頭の業績実績レビューでは触れませんでしたが、当社は2016年11月期末
において大型の特別損失を計上しており、UAM(旧・ヴァレオ)の業績不調に
よるのれん未償却分の一括減損55億円・ブラジル拠点減損11億円ならびに
繰延税金資産取崩を10億円それぞれ計上しました。これに加えてGMとの間
でも、ロックセット不具合の和解金を17億円支払うこととなっているため、
最終損失は100億円近いレベルとなり、期末は無配転落となりました。
そのような状況となったため、高額報酬で問題となっていた田邊耕二会長兼
社長も事実上の引責辞任に追い込まれたほか、金融機関とのシローン及び
CB発行に関して、純資産維持のコベナンツにも抵触する事態となりました。
一応、2月6付でこのコベナンツに関しては無事ウェーブされており、24日に
開催される株主総会でも、これまで年額30億円を上限としていた取締役報酬
総額を5億円に改定する議案も“会社側”の4号議案として上程されています。
(※本4号議案を含む幾つかの提案は、かの山口三尊先生によるものです)
ヴァレオの大減損のおかげで田邊氏をやっとクビに出来たので、よかったの
か悪かったのかわかりませんが、これで正常な会社に近くなった気はします。
*参考記事① 2016-03-01 684円 ---
高額な役員報酬等に対する株主提案は全て否決、ユーシン(6985)。
*参考記事② 2015-02-17 729円 ---
単なるクオカード優待銘柄という評価は禁物、ユーシン(6985)。
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