現在値 1,567円／100株 PER20.0 PBR1.3 3月配当優待 9月配当優待
自社販売から賃貸へ切り替え中。自社カードによる割賦販売が収益源。
配当金は年2回・合計32円のため、配当利回りは約2.04%となります。
丸井グループは株主優待制度を実施しており、3月末･9月末に単元以上
を保有する株主に対して、1,000円分の商品券および同額のwebクーポン
を進呈しておりますので、配当優待利回りは約4.59%となります。また別途、
3月末にカード会員限定ですが、1,000エポスポイントを進呈しています。
業績を確認していきます。
■2013年3月期 売上高 4,073億円、経常利益 244億円 EPS 48.4円
■2014年3月期 売上高 4,164億円、経常利益 276億円 EPS 56.3円
■2015年3月期 売上高 4,049億円、経常利益 280億円 EPS 58.9円
■2016年3月期 売上高 2,458億円、経常利益 291億円 EPS 70.7円
■2017年3月期 売上高 2,430億円、経常利益 310億円 EPS 79.3円 ce修正
□2016年9月中 売上高 1,161億円、経常利益 131億円 EPS 32.6円 (11/4)
2016年9月中間の売上高は前年同期比1.9%減の1,161億円、経常利益は同
12.1%増の131億円と減収増益となりました。売上高についてはアパレルの
不振及び定借化にともなう未稼働面積の増加により減少したものの、金融
事業における会員拡大による成長が続き、利益は計画超で着地しました。
なお2017年3月期通期予想を修正しており、売上高は前期比1.2%減となる
2,430億円、経常利益は6.3%増の310億円にそれぞれ小幅減額しています。
上期の上振れ分だけでは、下期で小売事業の基調悪化を相殺しきれない
ことが修正理由となりますが、8期連続の増益は確保される見通しです。
今期は2021年3月期を最終年度とする新中計の初年度であり、5年後に
営業利益500億円(直近実績296億円/CAGR約11%)を目指しています。
計画開始から半年が経過しましたが、主力の小売事業がやや出遅れて
おり、定借化に伴う未稼働面積の増加については、区画都合などによる
計画差異が出てきてしまうのは(不動産におけるリーシングの観点から)
ある程度仕方ないと思われますが、従来型の“仕入区画”が天候不順に
よる理由だけでなく、構造的なアパレル不振の影響を受けております。
これは定借化により、ある程度はテナント側へヘッジ可能なものですが、
不振が続いた場合は、歩合賃料絡みやMD的な観点から影響を受ける
可能性も小さくないので、アパレル動向に関しては要注意と言えます。
またカード等の金融事業については、分割払いが可能な加盟店を拡大
したことにより、分割手数料とリボ払いが特に伸長しているため、計画超
で推移しました。加えて利用額の高いゴールド会員数が順調に増加して
いることもあり、分割・リボ払い残高は前期比25%増の2,560億円へ急拡大
していているため、中計に対しストック的に寄与することが期待されます。
事業面は概ねそんな状況ですが、中計の目玉の一つでもある株主還元
はさらに積極化の一途を辿っており、今期は10円増配となる通期32円配
(配当性向40%)を予想しているほか、上期150億円の自社株買いに加えて
下期も更に50億円の追加枠を設定してきたため、前期の総還元性向228
%に引き続き、今期も148%の「超大盤振る舞い」となる見込みです。
この株主還元だけで、業績などどうでもよくなるレベルの内容なのですが、
この半年で当社IRが目を見張るレベルの改善をみせており、月次資料の
開示拡充や、HPにレオス藤野氏との対談を掲載する等しており、投資家
コンシャスが鮮明になっています。当社グループは青井一族の同族会社
ですが、この辺の一連のスピード感には特筆すべきものがあり、オーナー
企業ならではの良さが出ているため、個人的には大変期待をしています。
*参考記事① 2016-07-11 1,399円 －－－
自社株買いと増配ピッチが急拡大、丸井グループ(8252)。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
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