今期減益も配当性向は40%へ。ハイピッチ増配継続中のアサンテ(6073)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【6073】アサンテ(東証1部) ---

現在値 1,536円/100株 PER13.5 PBR1.82 3月配当優待 9月配当優待

住宅用白アリ防除のトップ。東北、関東から京都まで営業網。JA提携。
配当は年2回・合計46円配当のため、配当利回りは2.99%となります。

アサンテは株主優待制度を導入しており、100株以上の株主に対して、
3月9月の年2回三菱UFJニコスのギフトカードを1,000円分進呈して
おりますので、配当優待利回りは約4.29%となります。

業績を確認していきます。
■2013年3月期 売上高 120億円、経常利益 21.3億円、EPS 114.4円  
■2014年3月期 売上高 129億円、経常利益 25.6億円、EPS 114.3円
■2015年3月期 売上高 126億円、経常利益 22.9億円、EPS 115.2円
■2016年3月期 売上高 132億円、経常利益 23.3億円、EPS 120.3円
■2017年3月期 売上高 147億円、経常利益 21.7億円、EPS 114.8円 ce
□2015年9月2Q 売上高 80億円、経常利益 15.8億円、EPS 85.6円 ce

2016年3月期の売上高は前期比4.8%増の132億円、経常利益は同0.4%
減の23.3億円と増収減益となり、期初予想を下回りました。奈良支店の
開設などによる営業エリア拡大や床下換気・耐震対策などの周辺工事
により増収となったものの、求人費・人件費がそれを上回る増加となっ
たため、カバーしきれませんでした。

なお今2017年3月期の売上高は9.0%増の144億円、経常利益は7.1%減
の21.7億円と期初時点から減益を予想しています。従業員の退職率の
低下と運用利回りの低下にともなう退職給付債務の積み増しが4億円
発生するため、売上高の成長を打ち消してなおマイナスとなります。

当社が従前から公表している年率8%~10%程度の売上高成長を目指す
3年中計に関してはまた減額ローリングしており、3年後の2019年3月期
に売上高167億円(CAGR8%)・営業利益30.5億円(同9%)を計画しています。
国策として中古住宅の流通・活用が推進されつつあるので、空き家相続
のシロアリ対策などで当社の出番が増えることは間違いないのですが
いかんせん原価の殆どを占める人件費が高騰しているので、達成確度
については微妙です(※それ以前に当社は業績信頼度も低めです)。

そんな訳で業績的にはあまり期待できない状況が継続しますが、こと
株主還元については積極化の一途をたどっており、今期は減益予想で
はあるものの、配当性向を40%まで引き上げ、6円増配の年46円配当を
予想しているほか、9月の中間配当も開始することとなりました。

2012年3月期から【15→20→25→32→40→46円(予】とハイピッチで増配
基調が継続していますが、当社は有利子負債がたった11億円しかなく、
差引きのネットキャッシュが50億円も積みあがっているので、少なくとも
配当性向が50%に到達するまでは、高還元姿勢の継続が期待されます。

*参考記事① 2015-07-31 1,834円 ---
配当性向の引き上げと増益で大増配予想、アサンテ(6073)。

*参考記事② 2015-02-21 1,253円 ---
通期業績予想を減額も、大幅増配予想は据置。アサンテ(6073)のレビュー。

会社四季報 2016年 3集夏号

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