通期業績予想を減額も、大幅増配予想は据置。アサンテ(6073)のレビュー。 | なちゅの市川綜合研究所

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【6073】アサンテ(東証2部) 投資判断 Outperform継続

現在値 1,253円/100株 PER11.4 PBR1.72 3月配当優待 9月優待

住宅用白アリ防除のトップ。東北、関東から京都まで営業網。農協生協提携。
配当は3月の年一括の32円配当のため、配当利回りは2.55%となります。

アサンテは株主優待制度を導入しており、100株以上の株主に対して、3月9月
の年2回三菱UFJニコスのギフトカードを1,000円分進呈しておりますので、
配当優待利回りは約4.15%となります。

業績を確認していきます。
■2011年3月期 売上高 96億円、経常利益 13.0億円、EPS 63.9円
■2012年3月期 売上高 111億円、経常利益 19.0億円、EPS 95.7円  
■2013年3月期 売上高 120億円、経常利益 21.3億円、EPS 114.4円  
■2014年3月期 売上高 129億円、経常利益 25.6億円、EPS 114.3円
■2015年3月期 売上高 125億円、経常利益 22.3億円、EPS 109.9円 ce修正
■2016年3月期 売上高 150億円、経常利益 30.0億円、EPS 146.7円 中計e
■2017年3月期 売上高 165億円、経常利益 34.0億円、EPS 166.2円 中計e
□2014年12月3Q 売上高 99億円、経常利益 21.0億円、EPS 106.7円

2015年3月期は12月の3Qまで締まっており、シロアリ業界は季節変調性が
あるため既にあらかたの数字は出来ておりますが、現時点で通期計画は
未達公算となったため2月13日付で減額修正しております。修正後の売上
高は14億円減少の125億円、経常利益は5億円減少の22.3億円となったため
前年比でも減収減益となる見込みです。

当社は年率で8%~10%程度の売上高成長率を目指す中期経営計画を昨年
発表したばかりですが、初っ端からつまずいた格好になります。未達の原因
は消費増税の駆け込み反動と天候不順を理由としていますが、ここ数年は
なんだかんだで増収増益基調を継続してきたため、本当に会社側の言い分
通り一時的なものかどうかは見極める必要がありそうです。

ただ財務面は引き続き安定しており、11億円程度の有利子負債に対して、
現金同等物が50億円近くあります。労働集約型のオールドエコノミーで、
大した資金需要もないため、この好財務を原資として7円増の32円配予想
については余裕で維持されました。減額後EPSで洗いなおしても配当性向
は30%程度ですので、なお還元余力がありそうな印象すら受けます。

以上、投資判断はOutperformを継続とします。
減額修正後もなお経常利益20億円をキープしており、安定財務は魅力です。

当社は中長期的な売上の拡大に向け、営業エリアを単純に全国に拡大する
というこれまたアナログな戦略を採っておりますが、人材採用面については
費用が抑えられるシニアの活用を推進しているため、まだまだ地方での
高齢者雇用機会が少ない点を鑑みれば一定の合理性があります。まぁ
単純に考えてもベテラン風シニアが営業する方が顧客ウケしそうですね。

*参考記事① 2014-07-12 1,325円 投資判断Outperformに格上
今期は大増配の32円配、ギフトカード優待銘柄・アサンテ(6073)の分析。

*参考記事② 2014-03-14 980円 投資判断Inlineでカバー開始
新設ギフトカード株主優待銘柄、アサンテ(6073)の分析。

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