上半期でV字回復で高額のれん代こなす、アダストリア(2685)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【2685】アダストリア(東証1部) 投資判断Inline格下げ

現在値 6,820円/100株 PER24.4 PBR3.15 2月配当優待 8月配当

カジュアル衣料店をSC内軸に展開。グローバルワーク等ブランド多数。
配当金は2月8月の年2回で合計110円で、配当利回りは1.61%となります。

アダストリアは株主優待制度を実施しており、100株以上を保有する
2月末現在の株主に対して、年1回5,000円のお買い物券を配布して
おりますので、配当優待利回りは約2.34%となります。

業績を確認していきます。
■2012年2月期 売上高 1,150億円 経常利益 125億円 EPS 285円 
■2013年2月期 売上高 1,216億円 経常利益 97億円 EPS 241円  
■2014年2月期 売上高 1,532億円 経常利益 60億円 EPS▲206円
■2015年2月期 売上高 1,845億円 経常利益 64億円 EPS 20円
■2016年2月期 売上高 1,980億円 経常利益 143億円 EPS 280円 ce修正
□2015年8月中 売上高 970億円 経常利益 83億円 EPS 171円

2015年8月中間期の売上高は前年同期比10.2%増の970億円、経常利
益は同4倍の83.2億円と期初計画を大きく超えて大増額となりました。
各ブランドの商品力の向上とwebチャネルでの販売増に加え、バリュー
チェーンの改善効果により損益が大幅に改善しました。

この中間時点で2016年2月期通期の予算も増額しており、売上高は
前期比7%増の1,980億円、経常利益は同3.3倍の140億円に修正して
おります。会社側では上期の販管費削減効果が継続することなどを
前提に数字を作っていますが、進捗率を勘案するとなお保守的です。

やはり前期迄の絶不調は、数年前に買収した「niko and..」「studio CLIP」
のトリニティーアーツの"のれん代"が年間22億円位のしかかってきた
こと以上(買収価格自体も大分アレでしたが)に、部門重複などによる
無駄がかなり多かったものとみられます。その"のれん代"も償却迄
あと3年はかかるとみられますが、足元の好業績なら吸収可能です。

以上、投資判断についてはInlineに格下げします。
業績改善が顕著ですが、それ以上に株価の立ち位置が変わっています。

会社側もこの業績回復には相応の手応えを感じている模様で、年間予想
配当を70円→110円に40円増配しました。ひところの巡航配当120円には
及ばないものの、多額の費用捻出で無借金状態が終了してますのでこの
配当額でも仕方ないかと思います。

足元では少し見るようになりましたが、業績好調によりTVCMをかなり抑制
していることは明らかであり、この辺の広告宣伝費の削減による利益改善
効果がスパイラル的に効いている部分があるのかもしれません。あとは
八重洲・グラントウキョウサウスタワーの高い家賃だけ・・・ですかね。
(しかも丸の内側にもわざわざ路面店で借りてる事務所?もあります。)

*参考記事① 2014-05-29 2,263円 投資判断Outperform継続
のれん代償却の重いアダストリア(2685)から優待券がきました!

*参考記事② 2014-01-14 3,630円 投資判断Outperformに格上げ
高配当・服飾優待銘柄アダストリアHD(2685)の3Q決算が出たのでレビュー。


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