クリード宗吉氏は役員退任?THEグローバル社(3271)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3271】THEグローバル社(東証2部) 投資判断Outperform継続

現在値 440円/100株 PER8.2 PBR1.14 6月配当12月配当 株主優待あり

首都圏マンション分譲のグローバル住販などを傘下に持つ持株会社。
配当は6月12月の年2回・合計15円のため、配当利回りは3.41%となります。

THEグローバル社は株主優待制度を新設しまして、6月末現在の100株
以上の株主に対して千円分のクオカードを進呈しておりますので、単元株
の配当優待利回りは約5.68%となります。

業績を確認していきます。
■2012年6月期 売上高 296億円、経常利益 26.1億円、EPS 119.1円  
■2013年6月期 売上高 245億円、経常利益 10.4億円、EPS 42.1円  
■2014年6月期 売上高 375億円、経常利益 18.0億円、EPS 79.8円
■2015年6月期 売上高 274億円、経常利益 8.4億円、EPS 23.5円
■2016年6月期 売上高 281億円、経常利益 11.6億円、EPS 53.3円 ce
□2015年12月中 売上高 127億円、経常利益 4.4億円、EPS 20.0円 ce

2015年6月期の売上高は前期比26.7%減の274億円、経常利益が同54.8%
減と計画比大幅未達の減収減益決算となりました。そもそもの販売予定
戸数が少なかったので当初から減収予想でしたが、戸建事業が想定超
の販売不振となり、仕入も郊外中心だったため採算が悪化しました。

なお今2016年6月期の売上高は2.4%増の281億円、経常利益は37.5%増の
11.6億円を予想しています。前期は相対的に堅調に推移したマンション
事業が販売予定戸数の減少により一服となるものの、戸建事業の反動
増と請負建築の増加により利益面は回復する見込みです。

当社は中央区を中心にコンパクトマンションを意匠性で売ることに強み
を持っていましたが、足元の用地価格高騰が原因で仕入れを見送り、
自社施工によるコストメリットを生かした戸建事業にシフトしてきました。
しかしながらプロダクトアウト型の郊外戸建を売り切る力がないことが
判明したため、今期は原点回帰して23区の仕入れをしていくようです。

以上、投資判断についてはOutperformを継続とします。
前期が大きく未達だったので信頼度低めですが、株価は割安圏です。

仕入が上手くいっていないため、有利子負債が前期比で27億円も減少し、
自己資本比率は22.1%→26.7%に改善しています。これに加えて戸建事業
では"建売"から"売建"にシフトすることで資金繰りの改善を図っている
ため、中期的にはもう少し財務状況が改善していく可能性もあります。
(注・不動産会社がどんどん借金を返すのが良いことなのかは別です)

また肝入りだったニュージーランドの戸建事業やファンド事業については
決算資料などでも一切触れられなくなり、いつの間にかクリードの宗吉氏
も役員から退いておりました(※クリードは43万株/3.3%の当社株を保有)
そのため、新規事業の創出に関しては引き続き課題と言えそうです。

*参考記事 2014-10-04  447円 投資判断Outperformでカバー継続
THEグローバル社(3271)から株主優待のクオカードが届いたので短評。

*参考記事 2014-03-18 427円 投資判断Outperformでカバー開始
立会外分売が終了、高配当銘柄・THEグローバル社(3271)の研究。

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