競売仕入れ環境の悪化で任売での仕入れにシフト、イーグランド(3294)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3294】イーグランド(東証JQスタンダード)投資判断 Outperform継続

現在値 747円/100株 PER9.3 PBR1.06 3月配当 株主優待なし

中古住宅再生事業。不動産競売市場からの仕入れに特徴。
配当は3月期末一括の10円で、配当利回は1.34%となります。

イーグランドは株主優待制度を導入しており、3月9月末現在の単元以上
保有の株主に1,000円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待
利回りは約4.01%となります。

業績を確認をしていきます。
■2012年3月期 売上高 97億円 経常利益 1.6億円 EPS 19円 
■2013年3月期 売上高 92億円 経常利益 3.1億円 EPS 71円  
■2014年3月期 売上高 125億円 経常利益 9.5億円 EPS 111円
■2015年3月期 売上高 154億円 経常利益 6.8億円 EPS 79円
■2016年3月期 売上高 177億円 経常利益 7.5億円 EPS 79円 ce
□2015年9月中 売上高 83億円 経常利益 3.8億円 EPS 30円 ce

前2015年3月期の売上高は前期比23.0増の154億円、経常利益は同27.8
%減の6.8億円となりました。消費税増税の駆け込みの反動が出たほか、
好採算案件の剥落や仕入環境の競争激化により原価率が上昇したこと
が主な要因で、増収こそ達成したものの会社側の期初計画水準を大きく
下回る結果となりました。

今2016年3月期の売上高は15.1%増の177億円、経常利益で同9.6%増の
7.5億円と反発を見込んでいます。売上高については昨年開設した関西
支店の売上寄与等により上伸見込となりますが、利益面に関しては上期
まで高値在庫の処理が続く公算であり、しばらくは苦戦が予想されます。

当社は競売市場の競争激化により、任売市場での仕入に急速にシフト
させており、前期末の任売比率を39%へ(前々期末34%)向上させましたが
任売は必ずしも物件を安く仕入れられる訳ではなく、当社競売ノウハウ
が生かせず、仕入面での強みが発揮されないことに留意が必要です。

以上、投資判断はOutperformでカバーを継続します。
前期が期待外れだったので数字は要注意ですが、出遅れ感があります。

2019年3月期の売上高目標である300億円については、今回の株主通
信にも明記されており、トップラインだけは順調に成長していることが
確認出来るため、あとは利益がついてくるかどうかが焦点となります。

また主力の中古マンション販売はフローの商売のため、ストック型の
家賃収入の確保を目指し、日本橋・蕨・西船橋に賃貸マンションを
一棟買いするなどしていますが、前期末に土地・建物の固定資産が
激増しているので、これは販売せずに持っておくのかもしれません。
(※前々期末→前期末 販売仕掛62→66億円、土地建物12→27億円)

*参考記事① 2014-12-28 770 円 投資判断Outperform継続
イーグランド(3294)からクオカード優待が届いたので短評。

*参考記事② 2014-09-07 775円 投資判断Outperform継続ポジ
【日経IRフェア銘柄】クオカード株主優待を開始、イーグランド(3294)の研究。

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