
【8237】松屋(東証1部)投資判断 Inline継続
現在値 2,111円/100株 PER76.9 PBR5.30 2月優待配当 8月配当
呉服店発祥の名門百貨店。銀座本店と浅草店の2店体制。独立路線。
配当金は2月8月の年2回・合計5円で、配当利回りは0.25%となります。
松屋は株主優待制度を実施しており、100株以上の株主に対して、
利用上限のない10%割引可能な買物カードを進呈しております。
また有料催事が2人分まで無料になりますので、入場料1,000円の
催事に2人で年2回行った場合の配当優待利回りは2.13%となります。
業績を確認していきます。
■2012年2月期 売上高 713億円、経常利益 6.7億円、EPS77.9円
■2013年2月期 売上高 716億円、経常利益 10.8億円、EPS11.3円
■2014年2月期 売上高 754億円、経常利益 15.7億円、EPS25.2円
■2015年2月期 売上高 816億円、経常利益 22.7億円、EPS24.6円
■2016年2月期 売上高 850億円、経常利益 24.0億円、EPS26.4円 ce
□2015年8月中 売上高 390億円、経常利益 8.0億円、EPS 6.6円 ce
2015年2月期の売上高は前期比8.1%増の816億円、経常利益は同44.8%増
の24.6億円となり、前期を大きく上回ったほか、期中に増額修正した予算
をも大きく上回って、2期連続で40%強の経常増益を果たしました。
今2016年2月期については売上高4%増の850億円、経常利益は5.5%増の
24億円を見込んでいます。今期を最終年とする中期経営計画は昨年10月
に増額したばかりでしたが、既に今期の落着予想は計画最終値の経常益
19億円を上回っているため、快進撃が継続する見通しとなっています。
他の百貨店と異なり、当社の場合には銀座と浅草にしか店がないため、
立地的にインバウンド需要の取り込みがしやすく、業績へのインパクトも
強烈なものとなっています。事実、前期の中国人への免税品売上はその
前の期の3倍にまで成長しており、2Q→3Q→4QのQonQの免税品売上は
約2億円→約4億円→約8億円と「等比級数的な伸び」を記録しています。
先述の通り当社は2店舗しかないため、インバウンド向けにATM置いたり
通訳の数を増やしたり、wifi整備や店内多国籍語表示、銀聯カード対応
といった1店当たりの投資に対する費用対効果が恐ろしいほど高く、それ
が日本で一番単価の高い銀座だったりするので効果はてきめんです。
また足元の5月既存店売上高についても前年比27%増とこれまた爆発的な
伸びとなっており、去年の5月が消費税増税を跳ね除けて10%近い伸びを
記録していたことを考慮すると、これまた大記録ということになります。
以上、投資判断についてはInlineを継続します。
業績面は十分に株価に織り込んでいるため、特段の割安感はありません。
やはり当社の真価は銀座店の敷地約8,000㎡(※うち約3,000㎡は借地)を
ベースに評価されるべきであるとの考えは変わらず、どう少なく見積もって
も2千億円程度の価値はあり、約130億円ほどの有利子負債を考慮しても
時価総額2千億円くらいまでは評価される可能性があります。そのため、
ここから倍になっても土地代だけで説明出来る範囲かと考えております。
*参考記事 2014-12-03 1,745円 投資判断Inline継続
銀座と浅草でインバウンド需要をフル享受、松屋(8237)のレビュー。
*参考記事 2014-06-01 1,029円 投資判断Inline継続
業績好調で後出し復配!松屋(8237)から株主優待カードがきました。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。





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