
【2211】不二家 (東証1部) 投資判断 新規Inline
現在値 194円/1,000株 PER50.0 PBR1.78 12月株主優待
製菓と洋菓子販売が2本柱。8年に山パン傘下、14年スイートガーデン買収。
配当金は前々期まで1.5円出ていたものの、前期より無配に転落しています。
不二家は株主優待制度を導入しており、単元株保有の12末株主に対して
3千円分の優待券を進呈しているため、優待利回りは1.54%となります。
業績を確認していきます。
■2012年12月期 売上高 899億円、経常利益 24.3億円 EPS 8.4円
■2013年12月期 売上高 937億円、経常利益 17.8億円 EPS 3.6円
■2014年12月期 売上高 1041億円、経常利益 11.6億円 EPS▲0.4円
■2015年12月期 売上高 1060億円、経常利益 21.0億円 EPS 3.8円 ce
□2015年6月中 売上高 500億円、経常利益 0.5億円 EPS▲1.3円 ce
前2014年12月期の売上高は前年同期比11%増の593億円と2桁の成長率
を確保しましたが、経常利益については同34.6%減の11.6億円となり、増収
減益となりました。増収の原因もタカラブネを運営するスイートガーデンの
買収によるところが大きく、既存店舗の増収という訳ではありません。
また減益理由に関しても、チョコレートやアーモンド等の原料高や人件費
の増加が響いているため、一過性とは言い切れないのが苦しいところです。
それでも経常段階では何とか黒字を確保したものの、子会社も同様に業績
が低迷しているとともに、これらの会社ののれん代一時償却を行ったため
最終利益は赤字に転落し、配当も1.5円から無配へ転落してしまいました。
なお今2015年12月期に関しては、売上高は1.8%増の1,060億円、経常利益
は79.7%増の21億円とV字回復を予想していますが、前期は年明けになって
減額修正&無配転落をリリースしてきたことや、今期の配当予想を未定で
はなく最初から無配としていることもあり、信頼度はいまひとつです。
以上、投資判断についてはInlineとしてカバー開始します。
基本的には上述しましたとおり業績的には苦しい状況で、FL比率増加の
話以前に、コンビニデザートが強力過ぎて不二家に来るお客がそもそも
少なくなっているという構造的な問題を抱えています。
そのような状況でも、当社は保有現金が多いため実質無借金で財務的
に安定しており、サーティワン株などの豊富な有価証券の含み益が莫大
なため、資産株というアプローチが出来るのがポイントです。親会社の
山崎製パンも当社の扱いについては色々考えていることと思います。
*冒頭の写真は今回の総会土産で、末尾の写真が株主優待です。

*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。




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