DQX主人公は何故勇者ではないのか3 -エテーネ王国と時渡り- | アストルティアぶらり旅日記

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ドラクエ10旅芸人のブログです。毎日書くわけでもなく、時系列もバラバラで思い出しながらまとめて書いたり色々。
ネタバレ配慮してません。ありまくり!

 

前回のおさらい

国津神Xは、神の緋石を使い勇者と勇者システムを作り出し、人間の神グランゼニスになりすますことで双子の勇者の一人を「勇者ではないが同等の力を持つ者/盟友」にすることに成功したよ!

第3回の話題はこちら。
次に必要なもの、それは勇者の血の流れる、現代まで時渡りできる能力を持つ者(ただし修正力が働いてしまう程、深く歴史に関わるものを除く)です。
エテーネ王国の滅びは正史で確定しているので時渡りの力もここで途絶えることになります。
実際、現代のエテーネ村には主人公以外に時渡りの力を持つ者はいません。
現代に大きな力を持つ時渡りの人間が存在するには、エテーネ王国滅亡までに現代まで跳べる能力がある人物を現代まで時渡りさせる必要があります。

マデ氏族のレトリウスが建国したエテーネ王国。
二度目の災厄の王襲来で大多数が滅びを迎えた暗黒時代から、長く人族最大の国として隆盛を極めることとなります。
そしてそれまで権勢を振るっていたはずの勇者の血族は、後に2代目勇者の登場・グランゼドーラ王国の建国まで、歴史の表舞台に出てきません。

これは、一度勇者の権威が失墜したのではと思っています。
その契機は、時期的に考えてやはり二度目の災厄の王襲来。
本来、勇者は大魔王のカウンターアタック的に誕生するので勇者誕生はなく、元々対大魔王に特化している勇者の血筋の者がそれ以外の脅威に必ずしも有効とは言えないかもしれないですが、民にはそんなことはわかりません。
厄災において勇者の血族の誰も脅威に対抗できず、2代目時の王者にもなれず、滅びを防ぐことが出来なかったことで評判が地に落ちたのではと考えます。

ただ、双子の勇者の時代からその時まで、勇者の血はかなり広がり、本家筋ではなく分家のようなものもでき、勇者の権威失墜を契機に分家筋は別の氏族として名乗るようになったのではないでしょうか。
もちろん、マデ氏族と当時覇権を争っていた氏族の中には勇者と全く関係のないところもあったでしょう。

おそらく「正史」的にはエテーネ王国を建国するのはマデ氏族でなくてもいい。しかし「主人公がいる歴史ではマデ氏族が建国」となっているので、まあメタ的に考えればマデ氏族には勇者の血が流れていることになります。

国津神Xが重要視するのは「エテーネ王国を建国する」のは「勇者の血を引く者」であり、そして、それが「キュレクスの友となる者」であるということ。エテーネ王家が時渡りの力を得ることもまた絶対必要です。

力がある勇者の血脈のいずれかが争いを制した後にキュレクスに接触させようとするのではなく、キュレクスの友となった勇者の血を持つ者が制するように画策するでしょう。
 

キュレクスと会う前に既に氏族間の争いの勝者が決まってしまうと、権力を握って以降にキュレクスと友誼を結べる人柄であるかはわからないし時渡りの力を必要としないかもしれない

時渡りの力をエテーネ王家以外が持つことになるかもしれない。

修正力が働くかは賭けになってくると思います。

血の継承するならやはり一般人よりも王家である方が確実だと思うので、やはり友になるのが先。そこへ誘導します。

 

誘導するのは、それこそ勇者の血を引く氏族であればどこでもよかったかもしれません。

誘導する際は、勇者の血族の権威失墜に加え、それは勇者の血だけでなくグランゼニスの巫女の系譜でもあると考えると、むしろグランゼニス成りすましは有効ではなく、逆に然程力があるわけではない土地神もしくは精霊が「傷ついた者がいる」と囁くだけの方がいいかもしれません。
主人公の歴史で建国者レトリウスが女性であることも考えると、傷ついた者を助け、友誼を結ぶ、という点ではイメージにも合うかなと思います。
マデ氏族も勇者の血を引いていると仮定しているので、キュレクスの助力があるにせよ、レトリウス自身にも勇者としての潜在的な力もあるでしょうし氏族同士の戦いに打ち勝つ力も持っていると思います。

次に、現代へ時渡りできる能力を持つ者を待つことになるのですが…

エテーネ王国建国が5700年前で滅亡が5000年前?(秘文録見ると)なので、この間約700年。滅亡までに5000年先の未来へ跳べる者が現れなければいけない
時渡りの力はレトリウスの血族に受け継がれるので、血の薄まりと共に力も薄まっていくものだと思いますが、一方で少しでも未来に近い方が跳ぶ年数は少なくて済むのですよね。

実際に主人公が現代に時渡りするまでにも、王家もしくはその血の流れる人間が5000年の時を超える様な試みはあったと思います。

とはいえ「5000年先に時渡りする」力をどう発現を促すのかという問題もあります。
これに関しては赤ん坊の主人公が現代へ跳んだ時のように「命の危機」に晒されることや時渡りの力の暴走に巻き込まれる等が考えられます。
危機から逃げようとする本能で時渡りをするとしたら、おそらく災厄の王に世界が滅ぼされた過去には跳ばず、未来へ跳ぶでしょう。

ここでまた「精霊の囁き」が生きてきます。得体の知れないものが「囁く」ことで継承をめぐる争いを引き起こしたり疑心暗鬼にさせ、命の危険も跳ね上がります
5000年前にエテーネ王国と共に滅びたはずの時渡りの力に関する伝承や書物が現存するのも、時渡りの力で未来に跳んだ者の痕跡ではないでしょうか。

ただ、5000年を跳ぶ者は700年の間に出なかった。
クオードが跳べたのも2000年後のドワチャッカ大陸までです。
結局5000年を超える力を持ったのは、初代建国王を除けば、赤ん坊の主人公パドレ、ファラスを跳ばしたマローネメレアーデ。メレアーデはエテーネルキューブが必要かも?

ただ、主人公が5000年後に時渡りしない世界線だと、パドレはキュロノスの洗脳が解けることはなく、マローネはファラスを跳ばすこともなく、メレアーデはエテーネルキューブを手に入れることもなく、古代エテーネ王国の滅びも「正史」に記された通りに確定します。
また、この三人だと、未来である現代の危機よりも、自分の生きた時代の危機=エテーネの滅びをどうにかしようとすることでしょう。
神なり精霊なりに「5000年先の未来のために力を貸してくれ」と囁かれたとして、「そんな先のことはその時代の人間がなんとかしてくれ!」と言われるのが関の山です。それに両親はキュロノスの手から逃れられなそう。

そう考えると主人公は、滅びの直前ギリギリに間に合った、過去ではなく未来のために動いてくれる正に国津神Xの理想の人物だったのでしょう。

次回は過去・現在のグランゼドーラ王国と盟友の話…の前に!
兄弟姉妹の影響について考える必要が出てきた……ような……