「悩み」というか、「悩ましい」ことです。
前回は処遇改善加算のことや障害福祉職員の給料のことを話しました。
不満タラタラ・愚痴タラタラの内容ですが、それも今の報酬の在り方に問題があると思います。処遇改善加算なんて面倒なことをせずに、ちゃんと基本報酬でしっかりとカバーすればいいものを、加算ばっかりつけて複雑にしていることに辟易とするところもあります。
とはいえ、決められているものはそう簡単に変わらないので、それでやるしかありません。
とはいえ、やっぱり計画相談支援の報酬は低すぎます。それは結果として自分の収益の低さになり、事業所の財源を圧迫する結果に。それが、悩ましいです。
一度ここで報酬試算のことを書きました。
正直自分からしたら「どんな計算するの?」って感じのもの。
弾き出している数字はあくまで「理論上」の話であって、現実はそんなにできるものではありません。今日は仕事で障害者自立支援協議会の専門部会(相談支援に関する部会)に出席してきましたが、そこに参加している相談支援事業所の全ては「独立採算は赤字」と話しています。それはうちも同じで、自分の給料は結果的に就労継続支援B型の事業から支出しています。
具体的な計算例は上の記事に任せるとして、改めてどんな報酬なのか。
計画相談支援の報酬は基本的に「サービス等利用計画」を作成した時にもらえる「サービス利用支援費」と、その後のモニタリングを実施し報告書を作成した時にもらえる「継続サービス利用支援費」の2つになります。それらの作成時に行ったことなどで加算がつくのが基本です。(それ以外のパターンもありますが、今回は省略します。)
障害福祉サービスの報酬は「単位」と言うもので計算されます。
基本は1単位10円ですが、地域の状況(物価や地域特性など)によって「地域区分」と言うものが決められます。また同じ障害福祉サービスでもサービスにおけるおおよその人件費割合から1単位あたりの単価が決められます。
計画相談支援の場合、一番高いところ(1級地)で11.20円になります。
この1級地は東京23区で、それ以外が2級地から7級地・級地なしとなります。級地なしが10円なので、その差は1.20円になります。ですので、どこで事業をするかによって同じ計画相談支援でも報酬が変わってくることになります。
その上で、計画相談支援については1回の報酬が決められています。
この報酬も事業所の人員体制や支援体制などに応じて決められており、計画を作成したときの一番安い報酬は1572単位、一番高い報酬で2014単位になります。またモニタリングを実施したときは一番安い報酬で1308単位、一番高い報酬で1761単位になります。
よって1級地で計画作成の仕事をすると・・・
一番安い場合は1572単位×11.20=17,606円、一番高い場合は2014単位×11.20=22,567円になります。またモニタリングの場合は安い場合は1308単位×11.20=14,650円、高い場合は1761単位×11.20=19,723円になります。ただしこれは「1ヶ月につき1回」の算定なので、例えば同じ月に2回計画を作ることがあっても、請求できるのは1回分になります。
なのでその月に1人しか計画を作らなかったら、高くても22,567円しか収入がありません。
仮に1人の人件費(約24万円)を稼ぐとしたら毎月11人の計画を作ることになります・・・が、実際にはそんなに頻繁に作ることはありません。多くの場合は1年に1回ぐらいなので、それが12ヶ月あったとしたら、その人の受け持ち件数は11人×12ヶ月=132人になり、1人で132人を受け持つことになります。
さらにその132人の人に対してはモニタリングを実施しなければいけません。
多くの場合は3ヶ月ないし6ヶ月ごとにモニタリングを実施しているので、単純に全員が6ヶ月ごとにモニタリングを実施すると仮定したとき、計画の作成と同じ数のモニタリングを実施することになります。報酬的には21万円程度ですが、1月に作成する書類の件数は22件です。
22件と言う数だけ聞くと簡単そうに聞こえる人もいるかもしれませんが・・・
実際にはこんな書類を作成しています。(記事の真ん中より下ぐらいのとこに作成する書類のフォーマット例(モニタリング報告書)があります。)
テキトーに書くなら、それは簡単だと思います。
でも自分たちは「相談支援専門員」という専門職ですから、ちゃんと状況を確認しそれに対しての評価・分析も必要です。その作業、自分はじっくり考えて作るのでそう簡単に書くことはできません。それは計画の作成でも同じこと。それを考えたとき、1ヶ月に22件の書類を作成するのは、決して簡単なことじゃありません。
あとこの一番高い報酬というのは、結構な条件があります。簡単に言えば・・・
・常勤専従の相談支援専門員を4人以上配置、そのうち1人は現任研修を修了者
・24時間常時連絡できる体制
他にも要件がありますが、1つの事業所で常勤専従の相談支援専門員を4人配置することって、結構大変なことです。で、一番高い報酬は少なくとも「4人」いることが条件ですから、作成件数の計算を「×4」することになります。当然ながら受け持ち人数も「×4」なので・・・すごい数ですよね。それくらいやらないと、経営的に黒字にはなりません。
普通に考えれば・・・そんなの、無理です、ハイ。ってか、自分が今まで一番多く受け持ちをしていた事業所でも、事業所全体で180名程度なので、1つの事業所で400人近く受け持つなんて・・・ありえません。
現実的な計算をしたら、計画相談なんて赤字事業です。
それでも国は「必要な事業」としていますし、実際に現場で仕事をしていて計画相談支援の必要性を感じることもあるので、この事業が不要な事業とは思いません。思いませんが・・・それに対する報酬はあまりにも安いです。きっとこのことは介護保険分野のケアマネージャーも同じことが言えると思います。待遇改善が叫ばれるのに、処遇改善加算の対象ですらないのですから。
この時期になると、法人全体の総会準備をします。
当然ながら予算書も作りますが・・・収支はいつもマイナス。分かってはいても・・・悩ましいです。












