リトル・プーリームのプラスティック・スリル・ブログ -27ページ目

リトル・プーリームのプラスティック・スリル・ブログ

テレビの低級化に抗し、マジで音楽を憂い、予言蔓延する世に悩み、
焦り多き家庭に困り、後悔伴う仕事に苦しみ、レーザー的に精密な
日本語の駆使に迷う中年男の見込み違いとニガリきった日々のアレコレ。


敬語だか、丁寧語だかの一種として、「~なさってますか?」というべきところを


「~やられているんですか?」


と、口走るインタビュアーが、結構いるので、うっとうしくてならない。


司会がうまいと自負しているらしい上田晋也(くりぃむしちゅー)やNHKの

ベテラン(いや、ただの中年)アナウンサーたちすらが、平気で、この言葉遣いを

する。


気持ちが悪い。


もともと雑に聞こえる「やる」ということばを、必死で敬語にするという姿が、滑稽だ。

「やられる」という響きが、どうも敬語に聞こえないのだ。


「食う」を丁寧にしてみせて、「食われるんですか?」とは言わないだろう。


そうしたインタビュアーに出くわすたびに、バカバカしくなる。


*


おまけ: 芸人や政治家の使いがちな謙譲語「やらさせていただきます」。

これも奇怪な言い回しだ。やっつけ仕事的な「やる」を、無理に、へりくだるような・・・




つい最近知ったのだが、東大卒の高崎経済大学准教授、國分(こくぶん)功一郎という(政治)哲学者が、このところ急速に人気作家になりつつあるらしく、『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社、2011年)、略して『暇倫(ひまりん)』は、発売後4ヶ月で5刷・2万5千部のヒットとなったというから、気になっていろいろ調べてみたら、ハイデガーを論じつつ、「消費するな、浪費せよ」、楽しみを与えられるのではなく訓練して自ら楽しめ、というおもしろい主張をしているヒトだと分かり、では、アマゾン(amazon)ではいくらで売られているのか調べているうちに、例によって、ついつい脱線してしまい、無神経というかハレンチにすら見える出品者というのが(多数)存在することが気になって仕方なくなってくる。
新品価格(在庫あり)より高い値段をつけて本を売っている出品者というのは……連中は、どういう感覚・脳みそをしているのか。
とくに、ふざけているとしか思えないような、たいした価値の無い書物にべらぼうに高い値段をつけている出品者が、結構うじゃうじゃいる。
この傾向は最近になってますます目立つようになったのであろうか。


たとえば、「あじさい書店 (真心込めて丁寧に)」(紫陽花書店)という出品者は、なんとも奇妙な独自の基準で5万円の古本を多数出品しているらしい。

(よく「真心をこめて」云々などと標榜できるもんだ、とおもう)


・『ミシュランガイド世界の3つ星レストラン―世界の美食をめぐる旅』に¥50,000

 (定価は¥ 2,940である)


・『smartHEAD 特別編集 ボウズSTYLE'11 (e-MOOK)』に¥ 50,000

 (これは、単なるヘア・スタイルの雑誌である、しかも年度落ちの…)


・『子どもの発達社会学―教育社会学入門』に¥ 50,000 

 (\2,310 新品 Amazon.co.jp に在庫あり)


・『教職教養の精選実施問題〈2012年度版〉 (全国版教員採用試験・精選実施問題シリーズ)』に¥ 50,000

 (これも年度落ちの問題集に過ぎない)


・『もう一度見たい!「科学」と「学習」 (Gakken Mook)』に¥ 50,000

 (2000円~3000円程度の出品者が10名ほどある中で、ただ一人、5万円で出品されている)


などなど、適当に列挙してみても、壊れっぷりがすごい。何か精神のバランスが狂っているのではないかと思わせる異常な値付けである。


「せぶん」あるいは「seven7_store」という出品者も、amazonで新品(定価)が買えるという状況にもかかわらず、「在庫状況により定価以上になっている場合がございます」という無気味な言い訳をしながら商売をしており、奇怪な精神をうかがわせる出品者の一人である。


これらはほんの一部にすぎないようで、部分的に思考のバランスが崩れてしまっているのか、それとも消費者を馬鹿にしているのか、ブキミな物売りは多く棲息しており、「物を売る」行為というのは、意外に恐ろしく欲深い人間の側面をチラリ垣間見させてくれるものだと思い、薄気味が悪くなる。





バレンタイン・デーということで、

チョコの話をするが、


いま、あらためて

コンビニ&スーパーで堂々存在感を誇示している

「ロッテガーナミルクチョコレート」、あるいは、

「明治ミルクチョコレート」、「森永ミルクチョコレート」が、

揃いもそろって「55g」であることに、あなたは、お気づきか?


気にせず、かじって、腹におさめて、オシマイか?


いやしかし、

いつから(いつの間に?)、これら板チョコは「55」グラムになったのか、

というのは、

菓子産業の急所をつく重大問題だ。


ネットで検索しても、なかなか解明できない手ごわいテーマである・・・・・・


企業サイトをのぞき見れば、

そこには、「パッケージ」の変遷について、

一見楽しげで、かつカラフルなページが構築されており、

年代を追って、チョコの表面的な形状をたどることができるし、

ブランドの歴史性のアピールに目を奪われそうにもなるだろう、

がしかし、

こんなものは具体的数字を調べようとしているオレにとっては、

何の意味も無い!!


探し回った結果、ある熱烈なチョコ・マニアのサイトにたどりつく、

http://www.chocolife.info/archives/51958598.html#comments

そこには、具体的に、

2006年=75g

2007年=70g

2009年=60g

ついに、2012年には、55gという数字が「達成」されていることが、

記録されているのだった。

おそるべき歴史の真実であろう。



現在、カルビーのポテトチップスが、わずか60g、というテーマについては、

ネット上で、倦まず飽かず熱心に語り合われている形跡がある。

しかし、

いつから、60グラムになったのか、という問題となれば、究明はそう簡単ではない。


どこかに、手がかりは無いか?

これについては、なつかしい新聞記事を拾うことができた。


<北海道産ジャガイモ不作、ポテトチップス実質値上げ>

                           朝日新聞 2007年 02月 07日

昨年の北海道産ジャガイモの不作で、計画どおりに原料が調達できな

かったポテトチップス最大手のカルビー(本社・東京)が、一部の商品の

量を減らして出荷し始めた。 業界2位の湖池屋(同)も追随するとみられ、

実質値上げが広がりそうだ。
カルビーは調達する加工用ジャガイモ(年間約24万トン)の7割を道内の

契約農家に依存しており、計画より約1万5000トンの原料不足となった。

欠品の恐れもあるため、1月下旬出荷分から順次、主力商品の「ポテト

チップスうすしお味」の90グラム入りを85グラムに、60グラム入り「じゃが

りこチーズ」を58グラムに減量するなど商品の内容量を2~7グラム減ら

している。 多くのスーパーやコンビニエンスストアでの小売価格(オープン

価格)はほぼ据え置かれているとみられ、実質的な値上げとなる。



ここから判断すると、

20007年までは、90グラムだったことがうかがい知れる。

このとき、85グラムへと「一時的」に減少したはずのポテトチップスが、

さらに減量を常習化し、

現在の60グラムへと収斂してゆくに至った不可解な経緯については、

力及ばず、調べ切れなかった・・・・・・が、まぁ、よいとしよう。



残る問題は、

50gだったはずの納豆が「40g標準」へと変遷してゆくというアクチュアルな

テーマである。

これはまだジワジワと過渡期にあることから、

今後も注視が必要だろう。


文庫本が1冊1000円近くなっていることについても、
同じような歴史的検証が求められる。



どうやら、おかしなことを「おかしいぞ」とは感じさせない、微細で漸進的な

変化(というよりも、企業のミクロな戦術)が、

われわれを、感覚・認識の閾値下で、ヒタヒタと襲いつづけているらしい。

気づいたときには、もう元に戻る見込みなど無いのである。