通行止め。
登山道の大規模な整備をするからって今シーズンの通行止めが続いているのであるが、まったく工事が始める気配がないのだ。何を考えているのやら。
ということで、今の流行りは観光道路がなかった頃の古道を辿ってお花畑コースへ抜けるルート。
しかし日の出前だし、クマ怖いし、、、往路だけちょっと車道を使わせてもらおう。
薄暗い森からは華やかな鳥の囀りが聞こえてくる。みんな見つからないように暗い時間帯に騒ぐのかな。アカハラ、ちょっと標高の高い方でクロツグミ、コルリ多い、キビタキ、エゾムシクイ、多分キクイタダキなど。全部声だけの出演。
程なく7号目ヒュッテ。
通行止めの東山コースは避けてお花畑コースへ。
樹林帯を抜けると雲の端が光っていた。日が昇る。
苫小牧の方は雲海が広がっている。
予報では札幌〜苫小牧のエリアだけ晴れ間ありとのこと。やはり天気は不穏で、風が強い。
支笏湖、紋別岳。紋別岳山頂は雲の中だ。
風不死岳も雲の中。932峰も微妙な感じ。
樽前山は晴れている。
遠くの樹海に霧が立って燃えているみたいだ。
紋別岳山頂が顔を出し始めた。
ビンズイが囀っていた。
枝先、岩上、空中どこでも一所懸命にさえずる樽前山の主役。
杭の上でも。
空中でも。
ジッ、ジッと鳴いていたのはノビタキ。樽前山では草原の鳥も多い。
イソツツジが咲いている、と思って撮ったが、よくみたら半分はマルバシモツケか。
お花畑のイソツツジは終わりかけ、今はマルバシモツケが多い。
外輪山内側、溶岩ドーム周辺はイソツツジ群落が見頃だった。
両者とも白い花が目立つが、特にイソツツジは枝がゴチャゴチャして葉も乱雑、正直そんなに美しい花ではないように思…いや全然思わないです。とてもお美しくいらっしゃる。
これはまだ緑のシラタマノキかな。鈴なり。
モウセンゴケは小さいうちが端正で美しい。毒々しい色がたまらない。
今日一番目立った花はイワヒゲ。
かわいらしい白い小さな花が群生している。
カップルも
朝露に青空を映して
水滴をまとうと一層美しさが際立つ。
水滴といえばコレ、クモの巣がもう…クモの立場だったら絶望しちゃうかも
樽前草は小数が咲いていたが、多くはまだ蕾もない。まだこれから。
樽前山のパンダが見えてきたなあと思ったら
曇った。というか、ガスった。
さっきまでキラキラしていたイワヒゲも、濃いガスと強風の中で揺れている。
また晴れるかな、と思って外輪をぐるっと回ったがガスガスだった。それもまた樽前山らしい。
視界不良で暗い中でもコケモモ綺麗。
白いもしゃもしゃの中のコケモモも良い。
東山コースは使うなちゅーからまたお花畑コースから下山しよう。
ところで2年前に新しくなった奥宮のコレなのですが、
過酷な環境下であるとはいえ、この状態はねえ。。。
さて、下山は古道を辿ろう。
登山道を外れて樹林帯に入っていく。
なるべく植物を踏まないようにと岩の上を辿るが、どうしても新芽や苔にダメージを与えてしまう。古くは道だったのだろうから、せっかく復活した植生をまたダメにしそうで心が痛む。やっぱりこのコースは流行らない方が良さそうだ。
まずはこんな感じの樹林帯に入る。
すぐにシダに覆われた明瞭な道に変わる。藪漕ぎが必要ならそこは道じゃないから引き返すこと。下山方向だと正規登山道との合流地点が不明瞭だ。
やがて樹林の雰囲気もダケカンバや針葉樹主体に変わり、下草も変わっていく。そういえばこの辺り、笹がなくて良いな。
見上げれば青空。晴れたり曇ったり。
こんな感じの函沢の上部を越える。
おおむね歩きやすい林道を通り、五合目の通行止め地点まで戻る。
良い登山道ではあるけど…はやく通行止め解除にならないかなー