「また暑い夏が来た。青空の下では強い日差しが照り付けり、遠き所へ思い馳せ。鉄道旅はできずとも、2年前の宿題が未だに高く高く残りけり。ということで、時は2018年8月28日。四国旅行として中日にして、西日本旅行とすれば東京から始めてもそろそろ終盤といいましょうか…。まずは前日夜、高松市内から始めましょうかね。」
 

 

2018年8月27日(月)午後10時3分 香川県高松市・高松築港駅

 高松城址に隣接して、高松琴平電鉄の高松築港駅があった。すでに夜も10時を回っており、周囲の様子はわからない。
なぎ「で、朝にまたもう1回と?」
めぐ「…そうなるね。」



68.高松築港22:05発→瓦町22:10着 長尾線普通/長尾行き 1304
 高松琴平電鉄はICカード対応なので、そのまま手元のSuicaで入場すればいい。今回は分岐する瓦町までであるため、琴平線でも長尾線でもOK。いたのは元京急の1000系であり、緑ベースの車体色であることから長尾線。加えて『瓦町FLAG』の広告を纏っている。
さく「これもチェックするんだよね。」
もも「そりゃそうだけどさ、言い出したまま放置してない?」


 乗り心地以前に、5分では感想もない。琴平線と長尾線は、瓦町からそれぞれ方向を変えていく。
さく「この広告?何か。」
もも「はい、わかんないなら調べる。」


 さらに志度線の始発駅でもある瓦町。高松築港を発着する2路線とは大きく離れており、長い通路には"動く歩道"も設置。
めぐ「一応、調べてはいたんですけど。」
なな「それも乗りたいからでしょ。」
ユン「せっかく来たんですもんね。」



(S)高松築港→瓦町:高松琴平電鉄運賃 190円
 改札を出て、今日の"鉄道乗車"は終了。並ぶ自動改札は全てICカード専用であり、普通乗車券は窓口を介さなければならない。
なぎ「持っててよかった。」
さく「ここまで割り切るかな…?」


 この瓦町駅ビルが、ラッピングの『瓦町FLAG』である。建物自体は1996年末に完成し、2015年から現在の名称となっているそうな…。



(現)シャワー利用(快活CLUB高松瓦町駅前店) 324円
 今日の"キャンプ地"はすぐ隣、瓦町スクエアビルドの4階にあるネットカフェ。過去に何度も利用した『快活CLUB』が出店していたため、夜間ながらここまで少々移動した次第だ。
ユン「で…、朝は何時出発とかは?」
めぐ「とりあえず、高松を7時5分の予定で。」


2018年8月28日(火)午前6時21分 香川県高松市・瓦町駅前

(現)ナイト8時間パック(快活CLUB高松瓦町駅前店) 1749円
 迎えた4日目の朝。現在地から見れば早い出発になるため、朝食はパスしている。
もも「無事に遅刻することもなく…。」
めぐ「…そんなにかな?」


 瓦町はJRの『高松』から離れているが、こちらが高松の中心市街地になる。
さく「JRは港なんだよね、多分そこからで。」
なぎ「連絡船の…。」


 さて、まずは昨夜と逆に戻る形。ホームは路線と行き先毎に分かれる形であり、高松築港行きは"路線"によってホームが異なる。案内はあるので、しっかり確認しよう。
ユン「せっかくなら乗っても…。」
さく「それもいいけど、やっぱりJRのじゃん?」



69.瓦町6:27発→高松築港6:32着 長尾線普通/高松築港行き 1304
 乗るのは長尾線の電車であり、緑色塗装となる。それどころか来たのは、昨夜と同じ広告車両であった。
なな「そんなのよく覚えてるね?」
もも「…いいんじゃない?写真とかに残そうってんだし。」


 日も上ったので、市街地を回り込む様子が車内から見られる。それゆえに線形も悪く、速度は低い。
めぐ「一応、考えては。」
なぎ「遅いんだって、いつも。そういう話。」


 昨夜と同じく高松築港の頭端式ホームに到着した。遠く離れた地で現在住地の企業名を見ると、どこか親近感を覚えたり。
なな「名鉄観光よね?」
めぐ「そうそう。」



(S)瓦町→高松築港:高松琴平電鉄運賃 190円
 駅は高松城跡に隣接。やはり全体像は明るい時間でなければ見られない。
なぎ「微妙にアングル変えたな…。」
さく「同じじゃつまんないでしょ。」


 そのままJRの駅は歩いて少々。さあ、今日はどこへ?
めぐ「今日は高松から徳島乗って。」
なな「徳島なら…、そこから昨日みたいにもっと遠くよね?」
めぐ「で、そのまま甲浦。」

 高徳線,牟岐線,阿佐海岸鉄道を乗り継いで甲浦へ向かいたい。こちらもその先に線路は通じておらず、そのまま引き返すこととなる。
めぐ「徳島戻ったら、今度は阿波池田。」
ユン「阿波池田は昨日通りましたよね。」

 徳島線で阿波池田へ向かった後は、昨夜と同じ土讃線で高松へ戻るだけ。そこで昨日と異なり、特急利用を最小限にしてみたい。
なぎ「…これ、高松で終わるの何時?」
さく「5時半前には帰ってくるから、豪勢な夕食会なんかも。」



(現)コインロッカー・小(JR高松駅) 300円
 昨日と同じコインロッカーへ大荷物を預け入れよう。それに前後して、駅のコンビニでそれなりに仕入れよう。引き換え可能な、限定デザインのボトル缶コーラは棚にないようだ。
なな「そういえば引換券あったわね。」
もも「ないならないでいいんじゃない?どうせタダなんだし。」


 本日JRの初回先頭打者は、徳島へ向かう『うずしお』。量産型のN2000系へ乗り込もう。これも3両であり、本州の人間からすれば短い。
ユン「昨日のとどこか違うんでしたっけ?」
さく「これは改良ってか、パワーアップみたいなもんだよ。」


 前日の2000系未更新車両と同様、座席などブルーグレー系の色使い。大きな違いは座席背面にバックシェルがないこと、一部車両のデッキに車椅子対応洋式トイレがあること。

(つづく)