Stageの勘違いだなんて | 大腸癌(直腸癌)とある患者の所感

大腸癌(直腸癌)とある患者の所感

「治療は患者との相互理解のもとに行っていくものである」という考え(アドヒアランス)に同意し、情報を集め分析しています。
「治療は医師の指示に従う」という考え(コンプライアンス)だけで、がん治療を乗り切れるとは到底思えないからです。


自分の大腸がんStageを勘違いされている方をちらほら見かけます。


理由は、医師の勘違い「最新の大腸癌取扱い規約に準じていない」「大腸癌取扱い規約ではなくTNM分類に準じている」「他の規約、例えば胃癌取扱い規約などと混同している」場合と患者の勘違い「○○相当と考え治療を行うべきだ」などが推察されます。


進行度分類(Stage grouping)は、大腸癌取扱い規約第8版に基づいていると思われますが、下記図表のTNM分類もまた参考になります。特に注目すべきはC群です。もしかしたら、あるいはもしかしなくても、そして他の条件によっては「Stage ⅡCは、Stage ⅢAよりも再発リスクが高い」かもしれないと感じるからです。


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tnm


t


n


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最後に、末期の用法についてです。確かに一番後の期ということならば、TNM分類においてはStage ⅣBが該当するのかもしれませんが、概念的には終末期と混同される場合が多いように思えます。


Wikipediaによれば終末期の定義とは「予想される余命が3か月以内程度の意味で表現されている」とのことです。ですから「末期がん」という言葉を安易に使うことは避けたいものです。



◆ 2017/2/17 追記 5年10年生存率表上でStageの勘違い ◆

私の場合、原発巣の直腸癌切除後のStageはⅢ(Ⅲb)でしたが、転移性肺がん切除後にはStage Ⅳとなりました。では今、5年・10年生存率表を見る場合に、私の場合はどちらに該当するのでしょうか。正解はⅢです。がんの治療開始時のStageで見る必要があるからです。

全がん協加盟がん専門診療施設の診断治療症例について 5年生存率、10年生存率データ更新 グラフを描画する生存率解析システムKapWebなどにて公開 | 国立がん研究センター 2017年2月16日