東京タワーと花嫁
グランドプリンスホテル高輪で披露宴を撮影した後、お二人の客室に帰るときにエレベーターホールで小窓からちらっと東京タワーが目に入ったので、そこで撮りましょうと一声かけて撮影したラストショットです。
最初なかなかいい光を作り出せなくて、「げ、言い出さなきゃ良かった」なんて思ったりもしましたが(笑)、最終的にはポートフォリオに入れたいくらいのお気に入りの一枚が撮れました。
花嫁さんには、ブーケを日本っぽい両手持ちではなくて、海外の花嫁のように片手で握ってもらい、カメラをじっと見つめてもらいました。
柔らかくて弱い光が欲しかったので、アシスタントに離れたところでストロボを持ってもらい、右側の壁にバウンス。
なんとなく、披露宴が終わったあとの花嫁さんの何とも言えない心情を表現できたかなと思います。
やっぱスカイツリーより東京タワーですよね~。
ドレスの質感。
ブログの更新が滞っているということは、そういうことです。笑
ドタバタしています(本当の闘いはこれからなのに・・・)。
今連載している結婚式の写真の中でも、このカットはお気に入りの一枚です。
ホテルから移動してきた新婦さんが、教会の控え室がある建物に入る瞬間の写真。
ドレスの質感がよく出ていると思います。
結婚式の撮影をする時、カメラマンにとって想像力は一番大事なものです。
それは、当日の撮影のイメトレをするため?
もちろんそれも大事なんですが、もっと大事なのは、新郎新婦の二人が今までどうやって暮らしてきて、この結婚式にたどり着いたかということに思いを馳せることです。
結婚式の用語的に言えば、当日の主役は「新郎新婦」と一言で表現されてしまうけれど、世の中に同じ人なんて一人もいなくて、容姿も性格も人生も人それぞれ。すべて違います。
それなのに、いつも同じ場所で同じアングルで同じポーズの写真を撮って、同じアルバムの同じページにレイアウトして・・・ということが横行しています、この業界は。
どういう思いでこの式場にしたのかな。どこを気に入ったのかな。この新婦さんは新郎さんのどういうところが好きなのかな。このアクセサリーはここがかわいいと思って選んだのかな、などなど、あらゆるところに新郎新婦の決断に至るまでの課程・理由があって、それを見つけ出すのがカメラマンの仕事だと思います。
当日の結婚式に至るまでに、相当な時間を二人は準備に当ててきています。そうだとしたら、こちらもそれに負けないくらいの想像力で立ち向かわないと、結局何も自分の表現を出来ずに、たいして感動も覚えないような退屈な写真しか残せずに終わってしまうことになるのです。
僕がメイク開始のタイミングから会場入りをするのは、新郎新婦との何気ない会話の中に、そういった小さなストーリーを見つけ出すためのヒントがたくさん隠されているからです。
それをこっそりと感じ取って、こっそりと写真で表現する。
何も、新郎新婦やご家族が涙をポロポロこぼして感動しているシーンを撮らなくても、ストーリーというのは紡げるのです。
むしろ僕はそういった小さなところに目を向けて普段から撮影をするようにしています。
あまのじゃくなので。笑
まあ色々うんちくたれましたが、そういうことはすべての写真についていちいち語るものではないので、新郎新婦のお二人には写真を見て感じ取ってもらえればいいなと思っています。
さて、寝ます!おやすみ。
WPJAに入会しました。
今日はちょっとしたお知らせです。
世界のトップウェディングフォトグラファーが集う、WPJA (Wedding Photojournalist Association) という団体があるのですが、わたくし久保真人も、その会員としてめでたく入会を承認されました!
日本にもいい写真を撮るウェディングカメラマンはいますが、全体的なレベルは世界的に見てかなり低く、特に「ウェディングフォトジャーナリズム」という視点を持っているカメラマンというのは本当に一握りだと思います。
WPJAは、Photojournalistという言葉が入るだけあって、ウェディングフォトの中でも、ドキュメンタリー性というものに重きを置いています。同じようなウェディングフォトの世界的な団体はいくつかあるのですが、(おそらく)ドキュメンタリー性を一番重視しているのがこのWPJAだったので、WPJAに加入することにしました。
とはいえ、世界中のフォトグラファーが加入する団体なので、特にこれといって何か一緒にやったり、ということはありません。唯一あるのは、年に4回ほど開かれるコンテストに写真を応募して競いあう、っていうことくらいでしょうか。小物写真、式の写真、花嫁の写真などなど、いくつかのカテゴリーにわかれていて、一年間で総得点数が最も多かった人が、photographer of the yearに選ばれる、というものです。
ちなみに野球で例えると、ここでトップを取るフォトグラファーはイチローや松坂のような人間離れしたレベルです。そんな人がいるメジャーリーグに、横浜ベイスターズにドラフト8位で入ったばっかりの新人君(僕)が挑むようなものですが、入会したからには僕もどんどんコンテストに写真を出してチャレンジしていきたいと思っています。あ、ちなみにドラフトでプロに入るような人は1位だろうが8位だろうが一般人からしたら相当なレベルなので、僕はもっともっと下ですね。例えです、例え。
あと、たいしたことではないですが、その入会の証として、自分のホームページにWPJAのバナーを貼り付けておきました。それから、WPJAのサイト内に、僕のページが作られています。まだ何も触ってないのでほとんどブランクですが、まぁ、記念に見てあげてください。笑
そんなところで、今日はWPJA入会のお知らせでした~。
秋ですね@エンゲージメントフォト
梅雨時のアルバム編集をしている僕ですが、撮影時はすっかり秋を感じるようになりました。
9月に入ってからのエンゲージメントフォトで、夕方に撮影したカットをいくつかご紹介します。
上の4枚は、新婦さんの実家の田んぼで撮影しました。
光のきれいな夕日をバックに、収穫前の黄金色に輝く田んぼで撮影するなんて、東京を中心に撮影しているカメラマンとしてはなかなかないチャンスなので、とても良い経験になりました。
下の2枚のシルエットは、横浜での撮影。
ポートタワーやランドマークタワーをバックにして、横浜感を出してみました。
この日も光がきれいで、日没前後の空がとてもドラマチックでした。
上のカップルは来年の4月、下のカップルは来週、それぞれ結婚式の撮影です。
こうやってエンゲージメントフォトと結婚式の写真の両方を撮らせてもらうのは、カメラマンとして本当に嬉しく思います。
そして純粋に楽しいです。
また、結婚式が終わっても、赤ちゃん、子ども、家族の写真が待っています。
そうやって、数はたくさんでなくても、自分の関わった人の人生を記録していけたらなと思っています。




























