ドレスの質感。
ブログの更新が滞っているということは、そういうことです。笑
ドタバタしています(本当の闘いはこれからなのに・・・)。
今連載している結婚式の写真の中でも、このカットはお気に入りの一枚です。
ホテルから移動してきた新婦さんが、教会の控え室がある建物に入る瞬間の写真。
ドレスの質感がよく出ていると思います。
結婚式の撮影をする時、カメラマンにとって想像力は一番大事なものです。
それは、当日の撮影のイメトレをするため?
もちろんそれも大事なんですが、もっと大事なのは、新郎新婦の二人が今までどうやって暮らしてきて、この結婚式にたどり着いたかということに思いを馳せることです。
結婚式の用語的に言えば、当日の主役は「新郎新婦」と一言で表現されてしまうけれど、世の中に同じ人なんて一人もいなくて、容姿も性格も人生も人それぞれ。すべて違います。
それなのに、いつも同じ場所で同じアングルで同じポーズの写真を撮って、同じアルバムの同じページにレイアウトして・・・ということが横行しています、この業界は。
どういう思いでこの式場にしたのかな。どこを気に入ったのかな。この新婦さんは新郎さんのどういうところが好きなのかな。このアクセサリーはここがかわいいと思って選んだのかな、などなど、あらゆるところに新郎新婦の決断に至るまでの課程・理由があって、それを見つけ出すのがカメラマンの仕事だと思います。
当日の結婚式に至るまでに、相当な時間を二人は準備に当ててきています。そうだとしたら、こちらもそれに負けないくらいの想像力で立ち向かわないと、結局何も自分の表現を出来ずに、たいして感動も覚えないような退屈な写真しか残せずに終わってしまうことになるのです。
僕がメイク開始のタイミングから会場入りをするのは、新郎新婦との何気ない会話の中に、そういった小さなストーリーを見つけ出すためのヒントがたくさん隠されているからです。
それをこっそりと感じ取って、こっそりと写真で表現する。
何も、新郎新婦やご家族が涙をポロポロこぼして感動しているシーンを撮らなくても、ストーリーというのは紡げるのです。
むしろ僕はそういった小さなところに目を向けて普段から撮影をするようにしています。
あまのじゃくなので。笑
まあ色々うんちくたれましたが、そういうことはすべての写真についていちいち語るものではないので、新郎新婦のお二人には写真を見て感じ取ってもらえればいいなと思っています。
さて、寝ます!おやすみ。

