感謝 | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 うちには高齢の両親がおります

 昨年末ぐらいまでは大きな問題もなく過ごしてきたんですけども

 

 母がお世話になっていたデイサービスがコロナの影響で長期間にわたって利用ができなくなり

 父が入院し

 私も妻も働いているため

 日中は母が一人で家にいるようになりましたら

 国道脇を一人で歩くようになってしまいました

 

 「どこに行くつもりなの?」

 って聞くと

 「家に帰る」

 「そっちは田老、家は逆方向だよ」

 「いや、家はこっちだ」

 って震災前に田老の町があった方へ向かって歩こうとします

 母の中では津波で流失した家がまだあるようで

 どうしてもそこに帰りたいらしい

 「津波で家は流れたの、なにもないの」

 「そんなはずはねえ」

 

 近所に住む友人が国道沿いを歩いているのを見かけて家まで連れ戻してきてくれて

 また出ていかないようにずっと話をしててくれたり

 

 道の駅にあるお店の方からは漁協に電話があって(家から道の駅まで3㎞以上あります)

 「お母さんがウチの店の前を歩いてた。店の中に入ってもらって話してるから迎えに来て」

 とか

 

 若い職員から

 「荷物を運んでる途中、お母さんらしい人が国道沿いを歩いてるのを見ました。」

 とか

 

 ともすれば行方不明になったり、交通事故にあってもおかしくないようなところを周りの人達のおかげでなんとか事なきを得ました

 

 その人達にお礼を言いに行くと

 異口同音に

 「ウチもそうだったから、気にしないで、ホントに大変だよね」

 って笑って言ってくれます

 

 高齢者がいない家庭だと

 高齢者が国道沿いを歩いてたとしても

 (なんでこんなとこ?)

 ぐらいで終わってしまうんでしょう

 

 私も以前でしたら(変わったとこ歩いてんな)ぐらいで通り過ぎてると思います

 

 都会だったら行方不明になってるか、車に轢かれるかだったでしょう

 そもそも、どこの誰だか解らないでしょうし

 

 周りの人達に感謝です

 

 

 

 今日、ネットニュースに

 秋田でサザエ・アワビの密漁者が捕まった

 っていう記事がありまして

 読んだら

 アワビが103個(約7キロ、市場価格で120万円程度)

 だって

 1個が 11,650円??

 1㎏が 171,428円????

 

 ホントかね?

 そんな値段で売れればこの辺の漁業者はみんな大金持ちなのになあ